「タブレットでSMSって使えるの?」
スマホでは当たり前のように使っているショートメッセージサービス(SMS)ですが、いざタブレットになると使えるかどうか少し分かりにくいですよね。実は、タブレットでSMSを使うためにはいくつか条件があり、設定方法も機種によって異なります。
この記事では、SMSの仕組みから対応機種、設定の流れまでをわかりやすく紹介します。
SMSとは?まずは基本をおさらい
SMS(ショートメッセージサービス)は、電話番号を使って短いテキストメッセージをやり取りできるサービスです。
スマホの通話回線を利用するため、インターネット接続がなくても送受信できるのが特徴です。
一方で、メールやLINEなどのメッセージアプリとは違い、SMSは音声通話用の回線を使います。つまり「電話としての機能」がある端末やSIMカードが必要になるわけです。
この点が、タブレットでSMSを使うときに注意すべきポイントです。
タブレットでSMSを使うための3つの条件
1. タブレット本体がSMSに対応していること
まず、ハードウェア側の対応が必要です。
Wi-Fiモデルしかないタブレット(例:Wi-Fi専用iPad)では、SIMカードを挿入するスロットがなく、SMSの利用はできません。
一方で、**LTE対応モデル(Cellularモデル)**なら、通信事業者のSIMカードを挿してデータ通信ができます。
ただし、LTE対応モデルでも「データ通信専用」設計のものはSMSに非対応の場合もあります。
購入前や契約前に、公式サイトで「SMS対応」の記載があるか確認しましょう。
2. SMS対応SIMカードを契約していること
SIMカードにも種類があります。
- 音声通話SIM:通話・SMS・データ通信すべて対応
- SMS対応データSIM:データ通信+SMSのみ
- データ専用SIM:データ通信のみ(SMS不可)
格安SIMを利用している場合、「データSIM+SMSオプション」などを選ぶ必要があります。
SMS対応の有無によって、ログイン認証や本人確認ができないケースもあるため注意が必要です。
3. 設定が正しく行われていること
機種によっては、SMS送信センター番号(SMSC)の設定やAPN設定が必要になる場合もあります。
Androidタブレットの場合、設定アプリの「ネットワーク」や「モバイルネットワーク」内にSMS設定項目があることが多いです。
SIMカードを挿入してもSMSが使えない場合は、ここをチェックしてみましょう。
iPadでSMSを使いたい場合の注意点
AppleのiPadは、たとえCellularモデルでも単体でSMSを送受信することはできません。
理由は、iPadの通信機能が音声通話回線を使わない仕組みだからです。
iPadのメッセージアプリでやり取りできるのは「iMessage」というApple独自のメッセージサービスになります。
ただし、iPhoneを持っている場合は例外があります。
iPhoneとiPadを同じApple IDでログインし、「テキストメッセージ転送」を有効にすると、iPhone経由でSMSを送受信できます。
この場合、iPadはあくまで“リモート端末”として動作し、実際の通信はiPhoneが行います。
AndroidタブレットでSMSを使う方法
Androidタブレットの多くは、機種によってはSMSをサポートしています。
以下の条件を満たしていれば、スマホと同じようにSMSが利用できます。
- LTE対応モデル(SIMスロット付き)である
- SMS対応SIMカードを挿している
- 「メッセージ」アプリがインストールされている
Google純正の「メッセージ」アプリを使えば、シンプルに送受信が可能です。
もしアプリが入っていない場合は、Playストアからインストールできます。
また、Samsung Galaxy Tab Sシリーズなど一部のモデルでは、「Call & Text on Other Devices」機能を使い、スマホと連携してSMSを利用することも可能です。
同じSamsungアカウントでログインすれば、スマホに届いたSMSをタブレット上で確認・返信できます。
SMSが使える主なタブレット機種の例
SMSに対応する代表的なモデルをいくつか挙げておきます。
- Android系
- Galaxy Tab Sシリーズ(LTEモデル)
- Lenovo Tab Pシリーズ(LTEモデル)
- HUAWEI MediaPadシリーズ(LTEモデル)
- NEC LAVIE Tab(LTE対応モデル)
- iPad系
- 直接SMSには非対応。ただしiPhone連携で利用可能。
メーカーや販売時期によって仕様が異なるため、公式スペック表やサポートページの「対応通信機能」を確認しましょう。
SIMカード契約時の注意点
SMSを使いたい場合、通信事業者のプラン選びがとても重要です。
多くの格安SIMでは「データ通信のみ」「データ+SMS」「音声通話付き」の3種類が用意されています。
SMSが必要なら、必ず「SMS対応」または「音声通話付き」を選びましょう。
SMS対応の格安SIMの例
- IIJmio:データSIM+SMSオプションあり
- mineo:データ+SMS標準装備
- 楽天モバイル:音声SIMのみ(SMS対応)
- LINEMO/ahamo/povo:音声SIM標準対応
SMS対応プランは、ログイン認証コードの受け取りや、災害時の通信確保にも役立ちます。
タブレットでSMSを使う手順(Androidの例)
- SIMを挿入する
タブレットの電源を切り、SIMスロットにカードを挿入します。 - ネットワークを認識させる
起動後、アンテナマークが表示されるか確認。電波を掴めない場合はAPN設定を確認。 - メッセージアプリを開く
「メッセージ」アプリを起動し、新規メッセージを作成。宛先に電話番号を入力。 - テスト送信をする
自分のスマホや他の端末にテストメッセージを送って動作を確認。
これで正常に送信・受信ができれば設定完了です。
もしSMSが送れない・受け取れないときは?
以下のポイントを順番に確認してみましょう。
- SIMが正しく挿入されているか
- 契約しているSIMがSMS対応かどうか
- 電波状況やモバイルデータ通信の設定
- メッセージセンター番号(SMSC)の設定ミス
- タブレットの再起動
それでも解決しない場合は、SIMカードの不具合やAPNプロファイルの設定ミスが原因の可能性があります。
契約した通信会社のサポート窓口に問い合わせてみましょう。
iPadユーザーにおすすめの代替手段
もしiPadでSMSが使えない場合でも、他の方法でメッセージのやり取りは可能です。
- iMessage(Apple同士のやり取り)
- LINE・Messenger・WhatsAppなどのアプリ
- メールアプリ(Gmail・Outlookなど)
これらはすべてインターネット回線を使うため、Wi-Fiやデータ通信環境があれば利用できます。
特にiMessageはApple製品間ならSMSのようにシームレスに使えるため、家族や友人もiPhone・iPadを使っているなら非常に便利です。
タブレットでSMSを使うメリットと注意点
メリット
- アプリ認証コード(2段階認証)が受け取れる
- 通話ができないタブレットでも連絡用途を確保できる
- 格安SIM利用時に安価で導入可能
注意点
- SMS送信には料金(数円〜十数円)が発生する
- 長文や画像の送信は不可(MMS・iMessageとは別)
- 海外では一部キャリアが非対応のケースもある
つまり、SMSは「必要最低限の通信手段」としてタブレットでも重宝します。
特にネット認証や緊急連絡用としての役割が大きいのです。
まとめ|タブレットでSMSを使うには?設定方法と対応機種を紹介
タブレットでSMSを使うには、対応機種とSMS対応SIMカード、正しい設定の3つがカギになります。
iPadは単体ではSMS非対応ですが、iPhone連携やiMessageで代替が可能。
Androidタブレットなら、LTEモデルかつSMS対応SIMを使えばスマホ同様に利用できます。
SMSは、認証や緊急時など“いざという時の通信手段”として非常に便利です。
タブレットをより活用したい方は、ぜひSMS対応モデルとプランをチェックしてみてください。
