「電源を入れてもBMAXミニPCが動かない」「ファンは回るのに画面が真っ黒…」
そんなとき、焦らず順を追って確認すれば、多くのトラブルは自分で解決できます。この記事では、初心者でも理解できるように、原因と対処法をわかりやすく整理しました。
まず確認!BMAXミニPCが起動しないときの基本チェック
最初に確認したいのは、電源とケーブルまわり。意外にも、単純な接続ミスや電源供給の問題が多いんです。
- 電源アダプタの接続
コンセントにしっかり刺さっていますか?延長コードや電源タップを使っている場合、それが故障していることも。別のコンセントに直接つないで試してみましょう。 - 電源アダプタの出力
BMAX純正アダプタは「DC19V/3.42A」など、専用の電圧仕様です。似た形の他社製を流用すると、電圧不足で起動できないことがあります。 - 電源ボタンの反応
ボタンを押してもLEDが点灯しないなら、アダプタやマザーボード側の問題が疑われます。LEDが一瞬光って消える場合は、内部のショートや電源回路の異常も考えられます。
電源は入るけど画面が映らないときに疑うポイント
電源ランプはつく、ファンも回る。でもモニタが「信号なし」と表示される…。
この場合は「映像出力系」がトラブルの中心です。
- HDMIケーブルの差し込み不良
HDMIポートが2つあるモデルでは、入力切替を間違えていることもあります。モニタ側の入力を「HDMI1」「HDMI2」などに正しく切り替えましょう。 - ケーブルの規格が合っていない
4K対応モニタに古いHDMIケーブルを使うと信号を認識できないことがあります。別のケーブルで試すと改善するケースも多いです。 - Type-C出力の設定
BMAXの一部モデルは、Type-Cポートがデータ転送専用で映像出力に対応していないことがあります。メーカー公式の仕様を確認しましょう。 - 外部機器が干渉している
USBハブや外付けSSDなどを複数つないでいると、起動時の電源配分や認識に失敗することがあります。いったんすべて外して、最小構成で起動してみてください。
BIOS画面が出ない・OSが立ち上がらないときの見分け方
LEDも点いてファンも動くのに、Windowsのロゴが出ない…。
その場合は、ストレージやBIOS設定に関わるトラブルの可能性が高いです。
BIOSに入れるかどうかを確認
電源を入れてすぐに「Delete」または「F2」キーを何度か押してみましょう。BMAXロゴの直後に青いBIOS画面が出れば、ハード的には生きています。
- BIOSに入れない場合
電源かマザーボードの故障の可能性。保証期間中ならサポートに連絡を。 - BIOSに入れる場合
ストレージ(SSD/NVMe)が認識されているか確認します。「No NVMe Device Found」などと表示されるときは、SSDが壊れている、または接触不良です。
BIOSの「Boot Order」で、起動ディスクが最上位になっているかも見てください。USBや外付けHDDが優先されていると、OSが起動しないことがあります。
ストレージやメモリのトラブルが原因のケース
BMAXミニPCはコンパクトな構造ゆえに、内部のSSDやRAMがわずかにズレても起動できなくなることがあります。
- SSDの接点不良
NVMeスロットが緩んでいると認識されません。もし開封に慣れているなら、一度取り外して差し直してみましょう。 - メモリの相性問題
増設や交換を行ったあとに起動しない場合は、取り付けミスや対応規格の違いが考えられます。元のメモリに戻してみると症状が変わるかもしれません。 - 熱・静電気による障害
内部のホコリや静電気でマザーボードがショートする例もあります。分解清掃は難易度が高いので、心配なら修理業者に相談を。
BIOSやファームウェア更新が必要なことも
BMAX公式サイトでは、特定モデル(BMAX B8 Pro・B7シリーズなど)で「起動時に画面が出ない」「ブルースクリーンで落ちる」不具合が確認され、BIOSアップデートによる改善が案内されています。
もし公式が配布している更新ファイルがあれば、正規手順に従って実施しましょう。
ただし、BIOS更新はリスクもあります。途中で電源が落ちると起動不能になるため、安定した環境で慎重に行うことが大切です。自信がなければ、メーカーサポートに依頼するのが安全です。
OS(Windows)が壊れている場合の対処法
BIOSではSSDを認識しているのに、Windowsが起動しない場合はシステム破損の可能性があります。
- セーフモードの起動
電源投入後に「Shift+F8」を連打して回復メニューを呼び出せることがあります。うまく入れたら「スタートアップ修復」を選びましょう。 - USB回復ドライブから修復
別のWindows PCで「回復ドライブ」を作成し、BMAXに接続して起動。自動修復や再インストールができます。 - 再インストールの前にバックアップ
OSのクリーンインストールは最終手段です。データが消えるため、可能ならSSDを外して別PCでデータを救出してから行いましょう。
内部リセットや放電を試す
電源は入るのに全く動かないとき、静電気や回路のロックが原因のことがあります。
- 電源アダプタを抜き、電源ボタンを10秒ほど押しっぱなしにして放電。
- 数分待ってから再接続し、電源を入れる。
- 一部モデルには「CMOSクリア」ピンホールがあり、爪楊枝やピンで押すとBIOSが初期化されます。
これで復旧するケースも少なくありません。
修理や保証対応を依頼する前に
ここまで試してもダメなら、無理せずメーカーや販売店に相談を。
その際、次の情報を伝えるとスムーズです。
- 電源ランプの点灯状態
- ファンの動作有無
- モニタの表示内容(例:「No Signal」など)
- 試したケーブル・モニタ・アダプタの種類
- 購入日とモデル名(BMAX B3、BMAX B4 Turbo、B9 Powerなど)
BMAX公式サポートでは、PNコードを入力することでドライバやBIOSのダウンロードが可能です。サポートページにある「Fast Restore」機能も、Windowsを工場出荷状態に戻すときに便利です。
起動しないときに絶対やってはいけないこと
初心者が陥りがちなNG行動もあります。
- 適当にBIOS設定をいじる
ブートモードやSecure Bootを変更すると、さらに起動できなくなることがあります。 - 他社製アダプタを流用する
電圧が合わないと内部を損傷する危険があります。必ず純正または指定仕様のアダプタを使いましょう。 - 焦って再インストールする
ストレージ自体が原因のとき、OSを入れ直しても解決しません。まずはハード側の確認が先です。 - 分解に自信がないのに開ける
小型PCは内部が繊細です。無理な分解は保証対象外になることもあります。
予防策:トラブルを防ぐ日常メンテナンス
- 定期的にホコリを取り除き、排気口をふさがない。
- 電源オフ前に正しくシャットダウンする。
- Windowsアップデート後は再起動を必ず行い、BIOSやドライバを最新状態に保つ。
- 重要なデータはクラウドや外付けストレージにバックアップしておく。
こうした基本を守るだけで、起動トラブルの多くを防げます。
BMAXミニPCが起動しないときの原因と対処法まとめ
BMAXミニPCが起動しないときは、
「電源 → 映像 → BIOS → ストレージ → OS → ハードウェア」
の順で冷静に確認していけば、原因を特定しやすくなります。
- 電源やケーブルの不具合が最も多い
- BIOSでストレージを確認する
- 不具合が続くときは公式のBIOS更新をチェック
- どうしても起動しないなら、保証期間内にサポートへ相談
焦らず手順を追うことが、トラブル解決の近道です。
正しい対処を行えば、あなたのBMAXミニPCもきっと再び動き出すはずです。
