ミニPCを使っていて、「最近ちょっと動作が重いな」と感じることはありませんか?
BMAXのミニPCはコスパが高く、在宅ワークや動画視聴にも人気ですが、用途が増えるにつれてメモリ不足を感じる人が少なくありません。
そんなときに気になるのが「メモリ増設」。本当に速くなるのか? 自分のモデルでもできるのか? という疑問に、実際の情報と手順を交えて解説します。
BMAXミニPCの特徴とメモリ仕様を確認しよう
まず大前提として、BMAXミニPCには複数のモデルがあり、メモリ増設が可能なものと不可能なものが存在します。
たとえば「BMAX B3」「BMAX B4 Plus」「BMAX B5」「BMAX B6 Plus」などは外観が似ていても、内部構造が異なります。
一部のモデルでは、メモリが基板に直接ハンダ付けされており、ユーザーが交換・増設できません。
これは省スペース化とコスト削減のためですが、増設を考える人にはネックになります。
一方、「SO-DIMMスロット」を備えたモデルでは、DDR4またはDDR5メモリを後から追加できる場合があります。
Amazonやメーカー公式サイトの製品説明に「2スロット」「最大64GB対応」と明記されていれば、増設可能モデルです。
まずは、自分のPCの型番と仕様を確認しておきましょう。
底面や箱、設定画面の「システム情報」で確認できます。
メモリ増設が可能なモデルの見分け方
増設できるかどうかを判断するには、以下の3ステップがおすすめです。
- 製品仕様をチェック
商品ページや説明書に「SO-DIMMスロット」や「最大搭載メモリ」が書かれているかを確認します。
「LPDDR4」「LPDDR5」と書かれている場合は、直付けメモリの可能性が高く、増設は不可です。 - ユーザーレビューやブログを検索
実際に分解して確認したユーザーのレビューが参考になります。
たとえば「BMAX B4 Plus」はスロットが1つのみで、交換は可能だが増設は不可との報告があります。 - BMAX公式やサポートへの問い合わせ
不明点がある場合は、公式サポートに問い合わせるのが確実です。
増設が許可されていない機種もあるため、保証を維持したい場合は確認しておきましょう。
メモリ増設に必要なものと事前準備
メモリを交換・増設する際には、以下のものを準備します。
- 対応規格のメモリ(例:DDR4 SO-DIMM 2666MHzなど)
- 小型ドライバーセット
- 静電気防止リストバンド(あると安全)
- 作業用の柔らかい布やマット
作業前に必ず電源を切り、ACアダプタを外します。
静電気は電子部品の大敵なので、金属部分に触れて放電してから作業を始めましょう。
また、作業中にネジやゴム足をなくさないよう、小皿などにまとめて保管しておくと安心です。
BMAXミニPCのメモリ増設手順
ここでは、一般的なBMAXミニPCの増設手順を紹介します。
モデルによって内部レイアウトは異なりますが、流れはほぼ共通しています。
- 裏蓋を外す
ゴム足の下や側面に小さなネジがある場合があります。
すべて外したら、プラスチックカードや薄いヘラで底面を少しずつ持ち上げましょう。無理にこじ開けないことがポイントです。 - メモリスロットを確認する
ファンやヒートシンクの近くに、ノートPC用のSO-DIMMスロットがあるはずです。
すでに1枚挿さっている場合は、空きスロットがあるか確認します。 - 新しいメモリを装着
スロットの切り欠きに合わせて斜めに差し込み、下に軽く押し込むとカチッと固定されます。
デュアルチャネル構成にするなら、同容量・同規格のメモリを2枚挿すのが理想です。 - 裏蓋を戻す
取り外したネジを元に戻し、裏蓋をしっかり閉めます。
ここでケーブルやファンが噛み込まないよう注意します。 - 起動して確認
電源を入れ、BIOSまたはWindowsの「システム情報」でメモリ容量が正しく認識されているか確認しましょう。
もし増えていなければ、メモリの差し込み不足や規格違いの可能性があります。
増設後に実感できる効果
では、実際にメモリを増設すると、どのような変化があるのでしょうか。
効果は作業内容や環境によって異なりますが、主に以下の点で快適になります。
- 複数アプリを開いても重くならない
ブラウザのタブをたくさん開いたり、Officeソフトを同時に使うときもスムーズ。 - 動画編集や画像処理が安定
高負荷作業でのメモリ不足によるフリーズが減少。 - 起動時間の短縮
Windows起動やスリープ復帰が早くなり、待ち時間が減ります。 - デュアルチャネル化による高速化
同一容量の2枚挿しにすることで、メモリ帯域が広がり、グラフィック処理が向上します。
特に8GBから16GB、または32GBへアップグレードした場合、体感の差が大きいです。
軽作業中心なら8GBでも十分ですが、複数アプリを立ち上げる人や動画編集をする人には16GB以上がおすすめです。
メモリ増設時の注意点とリスク
作業そのものは難しくありませんが、いくつか注意すべきポイントがあります。
- 保証が無効になる場合がある
裏蓋を開ける行為がメーカー保証外とみなされるケースがあります。
不安な場合は、購入店やサポートに事前確認を。 - 規格を間違えると動作しない
DDR4とDDR5、SO-DIMMとLPDDRでは互換性がありません。
製品ページで必ず対応規格をチェックしましょう。 - 静電気・破損のリスク
精密部品を扱うため、静電気放電やネジの締めすぎには注意が必要です。 - 温度上昇に注意
ミニPCは筐体が小さく放熱性が限られているため、増設後はファンの動作や温度を確認しましょう。
増設できないモデルの対策
もしメモリが直付けタイプだった場合でも、まだできることはあります。
- SSDを高速化する
スワップ(仮想メモリ)アクセスを高速にするため、NVMe SSDを増設または換装します。 - 起動時の常駐アプリを減らす
メモリ使用量を抑えることで、体感速度を改善できます。 - 仮想メモリ設定を最適化
Windowsの設定からページファイルサイズを固定化すると、動作が安定する場合があります。 - 用途を見直す
軽作業中心なら、メモリ8GBでも十分快適。
どうしても足りない場合は、将来的に増設可能モデルへの買い替えを検討しましょう。
快適化の効果を検証してみよう
増設したら、効果を数値でも確認してみましょう。
タスクマネージャーで「メモリ使用率」を見たり、ベンチマークソフト(Geekbenchなど)でスコアを比較すると違いがわかります。
体感でも、
- 起動が数秒早くなった
- ブラウザ操作が滑らかになった
- 動画のエンコードが短時間で終わる
といった変化を感じるはずです。
また、長時間の使用で温度が安定しているかもチェックしておくと安心です。
もし不安定なら、通気の良い場所に設置するなど冷却対策を取りましょう。
まとめ|BMAXミニPCのメモリ増設で快適な作業環境を
BMAXミニPCのメモリ増設は、モデルによって可否が分かれますが、対応していればコスパ良く性能を底上げできる手段です。
作業自体は丁寧に行えば難しくなく、体感的にも「買い替えたように快適になった」と感じる人が多いです。
ただし、保証や対応規格、冷却性能には十分注意しましょう。
もし増設できないモデルでも、SSD換装や設定の見直しである程度の改善が期待できます。
自分のモデルがどちらに当たるかをまず確認し、環境に合った最適なアップグレードを選ぶことが、快適なミニPCライフの第一歩です。
これからBMAXミニPCを使い続ける人も、これから購入を検討している人も、
「メモリ増設」が性能を引き出すカギになるかもしれません。
快適な作業環境を、自分の手でチューニングしてみてください。
