デスク周りをすっきりさせたい。でも性能は妥協したくない。
そんな方に注目されているのが、ASUSの「MiniPC PB63」です。
見た目はコンパクトなのに、デスクトップ並みの処理能力と安定性を兼ね備えたこのモデルは、オフィスや店舗など、さまざまなビジネスシーンで活躍します。
この記事では、PB63の特徴や性能、使い勝手、他モデルとの違いをわかりやすく解説します。
ASUS MiniPC PB63とはどんなモデル?
PB63は、ASUSが「ビジネス向け」として開発した小型デスクトップPCです。
サイズは約175×175×44mm。手のひらサイズのボディに、最新のIntel Coreプロセッサ(最大65W)を搭載しています。
このサイズでデスクトップ級のCPUを積んでいるのは大きな特徴。
一般的なミニPCが省電力CPUを採用するのに対し、PB63はパフォーマンス重視の設計です。
そのため、事務作業はもちろん、マルチタスクや複数ディスプレイを使った業務にも余裕をもって対応できます。
省スペースでも妥協しない設計
PB63の大きな魅力のひとつが、省スペースと機能性の両立です。
小型ながら、拡張や接続ポートは充実しています。
前面と背面にUSB Type-C、USB 3.2、DisplayPort、HDMIなどが並び、最大3画面出力が可能。
LANポートも備えており、有線接続で安定した通信ができます。モデルによっては2.5GbEにも対応しています。
さらに、VESAマウントに対応しているため、モニタ背面に取り付けて「見えないPC」にすることも可能。
店舗やオフィスで省スペース運用をしたい人には非常に便利な仕様です。
デスクトップ級のパフォーマンス
PB63は、最大でIntel Core i7シリーズ(TDP 65W)まで対応。
一般的なノートPC向けCPU(15〜28W)に比べて処理能力が高く、動画再生や資料編集、Web会議など複数アプリを同時に動かしても動作がスムーズです。
メモリはDDR5 SO-DIMMを2スロット搭載し、最大32GBまで拡張可能。
ストレージもM.2 SSDを2本、2.5インチHDDまたはSSDを1台まで増設できるため、容量不足に悩まされることもありません。
小型ボディながら、内部はメンテナンス性が高く、ストレージ交換やメモリ増設も比較的簡単。
法人導入後の保守作業もスムーズに行えます。
長時間稼働を想定した信頼性設計
PB63は、ASUSのビジネス向け製品群「ExpertCenter」シリーズに属しており、企業導入を前提に設計されています。
24時間365日の稼働を想定したテストをクリアし、温度・湿度・振動・衝撃などの耐久試験も実施済み。
長時間動かすことが前提のPOSシステムやデジタルサイネージ、製造ラインなどでも安心して使えます。
また、ASUS独自の「Corporate Stable Model(CSM)」プログラムに対応しており、長期供給・サポート体制も整っています。
業務用途で重要な「安定した供給」「長期サポート」を求める企業にとっては、この点も大きなメリットです。
セキュリティと管理のしやすさ
ビジネスPCに欠かせないのがセキュリティ対策。
PB63には、Kensingtonロックやパドロックリングなど、物理的な盗難防止機構が用意されています。
また、BIOSやファームウェアの管理もASUSの管理ツールで一括制御でき、社内での運用を効率化できます。
WiFi 6EやBluetooth 5.2にも対応しており、ワイヤレス環境での安定した接続も可能。
在宅勤務や会議室など、ネットワーク環境が変わる場面でもスムーズに使えるのが魅力です。
実際の使用感とレビュー傾向
海外のレビューでは「小型なのにデスクトップ並みのパフォーマンス」「業務用として非常に安定している」といった声が多く見られます。
一方で、「専用GPUがないため、3Dレンダリングや動画編集などの重い作業には向かない」という意見もあります。
つまり、PB63は“ビジネス特化型”。
オフィス業務、POS端末、サイネージ、リモートデスクトップ端末など、安定性を重視する環境でこそ真価を発揮します。
また、内部アクセスが容易で、清掃や部品交換がしやすい点も高く評価されています。
企業導入後のメンテナンスを考えると、この点は見逃せません。
他モデルとの比較で見る立ち位置
ASUS PB63を選ぶ際には、他のミニPCやデスクトップと比較するのも重要です。
たとえば、同社の小型モデル「PNシリーズ」はさらに省電力設計ですが、CPU性能はPB63の方が上。
一方で、タワー型デスクトップに比べると拡張性はやや劣りますが、省スペース性・静音性・運用コストで勝ります。
他社製ではHPやLenovoのミニPCもありますが、PB63は「65W CPU対応」「3画面出力」「CSM対応」という点でビジネス用途に特化しているのが強み。
性能と信頼性のバランスが取れており、コスト面でも導入しやすい価格帯に位置づけられています。
こんな用途におすすめ
PB63が特におすすめできるのは、以下のようなケースです。
- オフィスワーク全般:複数の業務アプリを同時に使ってもストレスが少ない。
- 店舗・POS端末:省スペースで設置でき、長時間安定稼働。
- デジタルサイネージ:4K出力対応で映像表示が滑らか。
- リモートデスクトップ環境:小型で静音、複数拠点展開にも適する。
- 製造・産業用端末:高温・振動にも耐える堅牢設計。
導入後のサポートや保守のしやすさを考慮しても、法人利用に適した一台と言えるでしょう。
導入時に確認しておきたいポイント
PB63を導入する前に、いくつか確認しておきたい項目があります。
- CPU構成:Core i3〜i7まであり、用途に応じて選択可能。
- メモリとストレージの増設:後からの拡張を考えるなら、SO-DIMMスロット2本を活かせる構成を選ぶ。
- 設置環境:放熱スペースを確保し、通気を妨げない配置にする。
- ネットワーク要件:2.5GbE対応モデルを選べば将来の通信速度向上にも対応。
- サポート体制:CSM対応モデルを選ぶと長期的に安定運用できる。
こうした点を押さえておけば、導入後のトラブルを避けられ、長く安心して使えます。
ASUS MiniPC PB63の特徴と比較まとめ
ASUS MiniPC PB63は、ビジネス向けに設計された「高性能・高信頼・省スペース」な一台です。
65WのIntel Coreプロセッサを搭載できることで、一般的なミニPCを超える処理能力を発揮しながらも、設置の自由度や運用のしやすさを両立しています。
他モデルと比べても、接続ポートの豊富さや3画面出力、長期供給対応など、法人用途に適したポイントが多く見られます。
日々の業務を支える安定したデスクトップ環境を求めているなら、このPB63は確かな選択肢になるでしょう。
ASUS MiniPC PB63は、単なる「小さいPC」ではありません。
オフィスでも店舗でも、静かに確実に仕事を支える頼れるビジネスパートナー。
これから導入を検討している方は、ぜひこのモデルを候補に入れてみてください。
