在宅勤務やリモートワークがすっかり定着した今、「Web会議での音声トラブル」は誰もが一度は経験したことがあるのではないでしょうか。
「声が聞き取りづらい」「相手の話が途切れる」「ハウリングしてしまう」など、ちょっとした音の不具合で会議の流れが止まると、思っている以上にストレスになります。
そこで今回は、そんな悩みを減らす“ワイヤレスイヤホン”の上手な選び方と、おすすめのモデル、そして会議を快適にする設定のコツを紹介します。
なぜWeb会議にワイヤレスイヤホンが向いているのか
まず、なぜワイヤレスイヤホンがWeb会議に適しているのか。最大の理由は「自由度の高さ」と「音声の安定性」です。
ケーブルがないので、パソコンの前で身動きがとれないというストレスがなくなります。会議中に資料を取る、立ち上がる、軽く移動する。そんな動作も自然にできます。
さらに最近のワイヤレスイヤホンは、マイク性能やノイズキャンセリング技術が大幅に進化しています。相手にクリアな声を届けることができるだけでなく、周囲の雑音を減らして自分も集中して話を聞ける。まさにオンライン会議の頼もしい味方です。
Web会議向けイヤホンを選ぶときのチェックポイント
1. マイク性能は“会議の命”
いくら音が良くても、自分の声がこもったり途切れたりすると意味がありません。
マイクは「自分の声だけをどれだけ正確に拾えるか」が重要です。
複数マイクを内蔵し、周囲のノイズを抑制してくれるモデルなら、タイピング音や環境音をカットして自然な声を届けられます。
また、通話専用設計のヘッドセットタイプは、マイク位置が口元に近く、声をしっかり拾えるのが特徴です。
2. 接続の安定性と遅延の少なさ
Web会議では、音声が一瞬でも途切れると会話のテンポが崩れてしまいます。
Bluetoothのバージョンが5.0以上のモデルを選ぶと、接続の安定性が高く、遅延も少なくなります。
また、USBドングル（専用レシーバー）が付属するモデルなら、Bluetoothよりも安定した通信が可能。PC会議が多い人には特におすすめです。
3. ノイズキャンセリング機能で集中力アップ
周囲の雑音が入り込むと、相手の声が聞き取りにくく、自分の声にも影響します。
アクティブノイズキャンセリング（ANC）搭載モデルなら、周囲の音を打ち消してくれるため、カフェや共有オフィスでも集中できます。
一方で、家庭内で使用する場合は“外音取り込みモード”を活用すれば、宅配のインターホンなども聞き逃しません。環境に合わせて切り替えできるのが理想です。
4. 長時間装着しても疲れないデザイン
Web会議が連続すると、耳への負担が意外と大きいもの。
軽量でフィット感の良いイヤホンを選ぶことで、長時間でも快適に使えます。
イヤーチップの素材や形状も重要です。シリコン製で柔らかく、耳にしっかり密着するタイプなら、音漏れも防げます。
耳が痛くなりやすい人は、インナーイヤー型や片耳タイプを検討しても良いでしょう。
5. バッテリーの持ちと充電ケースの利便性
意外と見落としがちなのがバッテリー。
会議中にイヤホンの電池が切れてしまうと、一気に集中力が途切れます。
通話中心の人なら、イヤホン単体で5時間以上持つモデルを選びましょう。
さらに充電ケース込みで20時間以上再生できるものだと、1日使っても安心です。
USB-C充電やワイヤレス充電に対応しているかもチェックポイントです。
Web会議で使いやすいおすすめワイヤレスイヤホン
ここでは、実際にWeb会議での使用に適したモデルをいくつか紹介します。
音質だけでなく、マイク性能・装着感・接続安定性を重視しています。
● Jabra Evolve2 Buds
ビジネスユースで人気の高いモデル。
高性能マイクと強力なノイズキャンセリングを搭載し、Web会議や通話に特化した設計です。
専用ドングルでPC接続も安定しており、TeamsやZoomでも安心して使えます。
● Sony WF-G700N
ソニーらしい高音質と装着感の良さが魅力。
ノイズキャンセリング性能も高く、静かな環境をつくりたい人におすすめ。
マイクの集音性も優れており、声が自然に伝わります。
● Anker Soundcore P40i
コストパフォーマンスを重視するならこのモデル。
7,000円台ながら、クリアな通話品質と安定した接続性を実現しています。
軽量設計で長時間の会議にも向いています。
● サンワダイレクト 400-BTMH024BK
片耳タイプのヘッドセット。
シンプルながらマイク性能が良く、音声がこもりにくいのが特徴。
ZoomやTeamsなどの主要会議アプリでも問題なく使えます。
使う前にチェックしたい設定とコツ
せっかく良いイヤホンを選んでも、設定がうまくいっていないと効果が半減します。
以下のポイントを押さえておきましょう。
- 会議アプリ側でマイクとスピーカーの設定を確認
ZoomやTeamsなどでは、デバイス設定から使用イヤホンを明示的に選択します。
特にBluetooth接続直後は、音声出力がスピーカーになっていることがあるので要注意。 - マイクテストを習慣にする
会議開始前に自分の声を録音・再生して、音量やノイズの入り具合をチェック。
声が小さい、途切れる場合は再ペアリングすると改善することがあります。 - バッテリーを確認してから会議に入る
イヤホンとケースの両方の残量を確認。長時間会議なら、途中で片耳ずつ充電する方法もおすすめです。 - ノイズキャンセルと外音取り込みを使い分ける
集中したい時はノイズキャンセルON、周囲の音を聞きたい時は外音モードON。
シーンに応じて切り替えることで快適さが変わります。
よくあるトラブルと対処法
- 音が途切れる：周囲の電波干渉を避ける。Wi-Fiルーターの近くやUSB機器が密集している場所では接続が不安定になりやすい。
- 自分の声が相手に届かない：アプリ側のマイク設定を再確認。Bluetoothのペアリングをやり直す。
- ノイズが気になる：マイク位置を調整、またはノイズキャンセリングをONに。風の強い場所では風切り音防止モードが有効です。
- 耳が痛くなる：イヤーチップのサイズ変更を試す。長時間会議では適度に外して休憩を。
Web会議をより快適にするための小さな工夫
良い機材に加えて、環境づくりも大切です。
静かな場所を選び、できれば壁やカーテンなどで音の反響を減らす。
ネット回線も有線や5GHz帯Wi-Fiを使うと、音声遅延が少なくなります。
また、会議中に姿勢を正し、顔を上げて話すだけでも声の通りが良くなります。
イヤホンの性能と合わせて、ちょっとした気づかいで印象がぐっと良くなるはずです。
ワイヤレスイヤホンで快適なWeb会議を！おすすめ機種と設定のコツを紹介
ワイヤレスイヤホンを活用すれば、オンライン会議はもっと快適になります。
クリアな音声で話せると、会話のテンポも良くなり、ストレスの少ないコミュニケーションが生まれます。
自分の働き方に合ったイヤホンを選び、設定を整えておけば、「聞き返しの多い会議」から卒業できるでしょう。
今日から、ワイヤレスイヤホンで快適なWeb会議を始めてみませんか。
