新しいiphoneを手に入れたとき、あるいは格安SIMへの乗り換えを検討しているとき、必ず直面するのが「SIMカードの入れ替え」問題です。
「とりあえず古いiPhoneからSIMカードを抜いて、新しい方に挿せばいいんでしょ?」そう思っている人、ちょっと待ってください。
確かに物理的な作業自体は単純です。でも、その順番を間違えたり、事前準備を忘れたりすると、「電話がかけられない」「インターネットに繋がらない」「LINEが使えなくなった」 なんてトラブルに見舞われることも少なくありません。
しかも最近は、物理SIMだけでなく「eSIM」という選択肢も増えてきて、「自分はどっちを選べばいいの?」と混乱してしまう人も多いはず。
この記事では、そんなiPhoneのSIM入れ替えに関するあらゆる疑問を一気に解決します。機種変更、キャリア乗り換え、Androidからの移行、そしてeSIMへの切り替えまで。これを読めば、あなたもSIM入れ替えマスターになれますよ。
そもそもSIMカードって何?なぜ入れ替えが必要なの?
まずは基本から。SIMカードとは、簡単に言うと 「あなたの電話番号や契約情報が記録された、小さなICカード」 のことです。
これがなければ、キャリアのネットワークを利用できません。つまり、電話もネットもできない「ただの高級電子機器」になっちゃうんですね。
新しいiphoneを買ったときにSIMを入れ替えるのは、「新しい端末に、あなたの契約情報を引っ越す」 というイメージ。この作業を正しくやらないと、電話番号が引き継がれず、せっかくの新機種も本来の力を発揮できないんです。
まずは自分の状況を確認しよう!あなたはどのパターン?
SIMの入れ替え手順は、あなたの状況によって変わります。まずは以下のフローチャートで自分がどれに当てはまるかチェックしてみてください。
- パターンA: 同じキャリアで新しいiphoneに機種変更する(例:ドコモ→ドコモ)
- パターンB: キャリアを乗り換える(例:au→楽天モバイル)
- パターンC: AndroidからiPhoneに乗り換える
- パターンD: 物理SIMからeSIMに切り替えたい
それぞれ詳しく見ていきましょう。
【パターンA】同じキャリアで機種変更する場合の正しい手順
これが一番シンプルなケースです。でも、いくつか落とし穴があるので注意してくださいね。
事前準備:古いiPhoneの“お片付け”を忘れずに
新しいiPhoneにSIMを入れる前に、古いiPhoneの準備が超重要です。
よくある失敗が、「SIMだけ抜いて、古いiPhoneをそのまま下取りに出してしまう」こと。これ、「アクティベーションロック」 という機能が働いて、次の人がそのiPhoneを使えなくなる原因になります。
必ずやっておくべき3つのこと:
- 「iPhoneを探す」をオフにする
「設定」→「自分の名前」→「探す」→「iPhoneを探す」をタップしてオフに。Apple IDのパスワードを求められるので入力しましょう。 - Apple IDからサインアウトする
「設定」→「自分の名前」→一番下までスクロールして「サインアウト」。これでiCloudとの紐付けが解除されます。 - すべてのコンテンツと設定を消去する
「設定」→「一般」→「転送またはiphoneをリセット」→「すべてのコンテンツと設定を消去」。これをやると、初期化完了です。
この一連の流れ、ちょっと面倒に感じるかもしれません。でもこの作業をしないと、古いiPhoneが「鍵のかかった状態」で残ってしまうんです。下取りに出した後に「あれ?初期化したのに使えないって連絡が来た…」なんてことになりかねません。必ずやってからSIMを抜きましょう。
SIMカードの物理的な入れ替え手順
さあ、準備ができたら実際にSIMを入れ替えます。
- 古いiPhoneの電源を切る(必須ではありませんが、確実に作業するなら切るのがおすすめ)
- SIM取り出しピンで、本体側面のSIMトレイの小さな穴をカチッと音がするまで押す
- トレイが少し飛び出してくるので、優しく引き抜く
- トレイにセットされているSIMカードを外す
- 新しいiPhoneのSIMトレイに、同じ向きでセットする
※ 角が欠けている部分が合うようにセットしてください。無理に押し込まないで! - トレイを本体に戻す。最後までしっかりとはまっていることを確認
たったこれだけ。でもここでよくあるトラブルが「SIMカードの向きを間違えた」問題。逆向きに入れると、トレイが抜けなくなったり、カードが破損する恐れがあります。 セットする前に、必ずカットされた角の位置を確認してくださいね。
SIM入れ替え後の最終チェック
新しいiPhoneの電源を入れましょう。
- まずは電波の表示をチェック。アンテナピンが立っていればOK。
- 試しに誰かに電話してみる。
- Safariなどでネットに繋がるか確認。
もし繋がらない場合は、画面に「キャリア設定アップデート」のポップアップが出ていないか確認。出ていたら更新しましょう。「設定」→「一般」→「情報」からも手動で確認できます。
【パターンB・C】キャリア乗り換えやAndroidからの移行で注意すべきこと
このパターンは、ちょっとハードルが上がります。なぜなら 「SIMロック」 という壁があるからです。
SIMロックって何?解除しないとどうなる?
SIMロックとは、簡単に言うと 「特定のキャリアでしか使えないようにする制限」 のこと。
例えば、docomoで買ったiphoneが、何もせずにauのSIMを入れただけでは使えないことがあります。これがSIMロックです。
確認方法:
「設定」→「一般」→「情報」と進み、一番下の方にある 「キャリアロック」 という項目を見てください。
- 「SIMロックなし」→ どのキャリアのSIMでも使える
- 「制限あり」→ 今使っているキャリア以外では使えない
「制限あり」と表示された場合は、現在のキャリアにSIMロック解除を依頼する必要があります。
キャリア別・SIMロック解除のポイント
- ドコモ・au・SoftBank: マイページや電話で解除手続き可能。オンラインなら即日反映されることが多いです。2021年10月以降に発売された端末は、購入時からSIMロックなしの場合も。
- 楽天モバイル: 基本的にSIMロックなしの端末を販売しているので、解除の手続きは不要なケースがほとんど。
解除が完了したら、改めて新しいキャリアのSIMを入れ替えてみてください。
Androidユーザーが知っておくべきこと
AndroidからiPhoneに乗り換える場合の注意点は2つ。
- SIMカードのサイズ確認
最近のAndroidもiPhoneも「nano-SIM」が主流。でも数年前の機種だと「micro-SIM」を使っている場合があります。サイズが違う場合は、新しいキャリアで「SIMカードのサイズ変更(再発行)」を依頼しましょう。 - データ移行はSIMを入れる前?後?
データ移行(写真や連絡先など)は、SIMを入れる前にやっても、入れ替えた後にやってもOKです。ただ、LINEの引き継ぎだけは注意。アカウント引き継ぎの手順を必ず事前に確認しておきましょう。SIMを入れ替えると、電話番号認証が必要になる場面があります。
物理SIM vs eSIM どっちを選ぶべき?
最近のiphone(XS以降)は、物理SIMとeSIMの両方に対応しています。eSIMって聞き慣れない言葉かもしれませんが、「本体に内蔵された電子SIM」 のこと。小さなカードを取り扱う必要がありません。
それぞれのメリット・デメリット
【物理SIMのいいところ】
- 手軽に差し替えできる
- 機種変更が簡単(トレイを入れ替えるだけ)
- 対応キャリアがほぼ全て
【物理SIMのちょっと不便なところ】
- カードを紛失するリスクがある
- トレイの開け閉めで本体を傷つける可能性も
【eSIMのいいところ】
- 物理的にカードがないので紛失リスクゼロ
- 複数の回線を1台で管理できる(仕事用とプライベート用など)
- 海外で現地のデータプランをすぐに契約できる
【eSIMの注意点】
- 設定がちょっとだけ複雑
- すべてのキャリアが対応しているわけではない(最近は増えてきた)
- 機種変更時の手続きが物理SIMより面倒な場合も
eSIMへの切り替え手順(物理SIM→eSIM)
「よし、じゃあeSIMにしてみよう」と思った方。手順はこんな感じです。
- 現在のキャリアでeSIM発行の手続きをする
各キャリアのアプリやマイページから申し込みます。郵送でQRコードが届くか、画面にQRコードが表示されるケースがほとんど。 - Wi-Fiに接続した状態で、設定アプリを開く
「モバイル通信」→「eSIMを追加」をタップ。 - 届いたQRコードを読み取る
カメラでQRコードを読み取るか、手動で情報を入力します。 - ラベルを設定する
メインの回線に「仕事用」とか「プライベート」とか名前をつけられます。 - デフォルトの回線を設定
電話とデータ通信、どっちをメインで使うか選びます。物理SIMを抜いていない場合は、ここで切り替えが可能です。
SIM入れ替えでよくあるトラブルとその解決法
最後に、SIM入れ替えで実際に起きやすいトラブルとその対処法をまとめておきます。
1. 「圏外」から復帰しない
- まずは再起動。 これで直るケースは結構多いです。
- キャリア設定アップデートの確認。 「設定」→「一般」→「情報」で、アップデートがあればポップアップ表示されます。
- 機内モードのオンオフ。 電波を掴み直す効果があります。
2. インターネットに繋がらない(特に格安SIM)
格安SIM(MVNO)の場合、APN設定というものが必要な場合があります。
「設定」→「モバイル通信」→「モバイルデータ通信ネットーム」と進み、お使いのキャリアから提供されている「APN情報(名前、ユーザー名、パスワードなど)」を入力してください。最近はSIM挿入時に自動設定されることも多いですが、手動入力が必要なケースもあるので確認を。
3. 「SIMが無効です」と表示される
これはSIMカードにPINロックがかかっている状態です。初期設定では「0000」など、シンプルな番号になっていることが多いので、キャリアの案内を確認してみてください。何度か間違えるとロックがかかって「PUKコード」というものが必要になるので、焦らずにキャリアのサポートに連絡を。
4. SIMトレイが抜けない
無理に引き抜こうとすると、本体やトレイを破損します。クリップなどで少し押し込むと、ロックが外れることも。どうしてもダメなら、アップルストアやキャリアショップで見てもらいましょう。
まとめ:SIM入れ替えは「準備」が9割
いかがでしたか?
iPhoneのSIM入れ替え、実は 「物理的な差し替え作業よりも、事前の準備と確認のほうがはるかに重要」 ということがわかったと思います。
最後にもう一度、大事なポイントだけおさらいしておきましょう。
- 古いiPhoneを手放すなら、必ず「iPhoneを探す」をオフにして初期化
- SIMロック状態を必ず確認。必要なら解除を
- SIMの向きは「角の欠け」で確認。無理に押し込まない
- 繋がらないときは「キャリア設定アップデート」と「APN設定」を疑う
- eSIMは物理的な入れ替え不要。QRコードでサクッと切り替え
この記事を読んだあなたなら、もうSIM入れ替えで慌てることはないはず。新しいiphoneライフ、ぜひ快適にスタートさせてくださいね。
もし「やっぱり不安…」「うまくいかない…」という場合は、無理せずキャリアのショップやアップルストアのスタッフに相談するのが一番です。彼らはプロですから、きっとすぐに解決してくれますよ。
