スマホ市場には常に最新モデルが登場しますが、「今からiPhone SEを買うのはあり?」「昔使ってたiPhone 7、まだ使えるかな?」こんな疑問を持っている人も多いはず。特に予算を抑えたい方や、コンパクトサイズにこだわりがある方にとって、過去の名機は今でも十分魅力的に映ります。
でも、何年も前のモデルを今から購入するのは、ちょっと勇気がいりますよね。性能は大丈夫?アプリは動く?バッテリーは持つの?
この記事では、発売から数年が経過したiPhone SE(第1・第2世代)とiPhone 7に焦点を当て、2025年現在の実用性を徹底検証します。中古市場で手に入れる際のメリット、デメリット、そして何より「あなたにとってベストな選択かどうか」を判断する材料をお届けします。
まずは基本情報のおさらい:それぞれのモデルって何が違う?
比較を始める前に、それぞれのモデルがどんな機種だったか、簡単に振り返りましょう。
iPhone 7 は、2016年9月に発売されました。当時の最新機能として防水・防塵性能(IP67)を備え、ホームボタンが物理ボタンから感圧式のタッチセンサーに変わったことで話題になりました。iPhoneシリーズで初めて3.5mmイヤホンジャックが廃止されたモデルでもあります。性能の中核となるチップは、A10 Fusionを搭載していました。
一方、iPhone SE には少し注意が必要です。実は「SE」という名前には3つの世代があります。混乱しやすいので整理します。
- 第1世代iPhone SE:2016年3月発売。外見はiPhone 5sとほぼ同じ、4インチの非常にコンパクトなボディに、当時としては高性能なA9チップを詰め込んだ「小型高性能機」として登場しました。
- 第2世代iPhone SE:2020年4月発売。デザインはiPhone 8と同様の4.7インチサイズで、最新(当時)のA13 Bionicチップを搭載し、驚異的なコストパフォーマンスを実現しました。
- 第3世代iPhone SE:2022年3月発売。現行モデルで、第2世代と同デザインながらチップがA15 Bionicにアップデートされています。
この記事で主に比較対象とするのは、現在中古市場でよく見かけ、購入の検討対象となりやすい「iPhone 7」「第1世代iPhone SE」「第2世代iPhone SE」の3モデルです。現行の第3世代SEは、比較の基準としても登場します。
2025年、これらの機種を選ぶ意味はある?対象はこんな人
最新のiPhone 14やiPhone 15がある中で、なぜ古いモデルを選ぶのでしょうか。それは、次のようなニーズにピッタリ合うからです。
- とにかく予算を最低限に抑えたい人:最新モデルの数分の一の価格でiPhoneの基本機能を体験できます。
- 子どもの初めてのスマホや、サブ機として探している人:万が一壊したり失くしたりした時のダメージが小さくて済みます。
- 小さなスマホにこだわりがある人:特に第1世代SEの4インチサイズは、片手で全ての操作ができる唯一無二の大きさ。ポケットにもすっと入ります。
- ホームボタンとTouch IDが好きな人:顔認証(Face ID)ではなく、指紋認証の確実さを好む方には今でも使いやすい仕様です。
しかし、その前に知っておくべき重大な注意点があります。それは、これらのモデルはすべてAppleによる最新のiOSアップデートの公式サポートが終了しているということです。
これはセキュリティ更新が受けられなくなるリスクを含み、一部の最新アプリのインストールや動作にも影響が出る可能性があります。また、製造から長年が経過しているため、バッテリーをはじめとする内部部品の経年劣化は避けられません。「中古品を買う」という行為そのもののリスクも理解した上での選択が必要です。
気になるスペックを徹底比較!どこがどう違う?
では、具体的にどこが違うのか、中古購入を検討する上で重要な項目別に比べてみましょう。
デザイン・サイズと持ち運びやすさ
- 第1世代iPhone SE:圧倒的なコンパクトさが身上です。123.8 x 58.6 x 7.6 mm、重さ113gというサイズは、現在ではほぼ幻のクラス。片手操作の快さは群を抜いています。
- iPhone 7 / 第2世代iPhone SE:どちらも4.7インチサイズで、デザインも非常に似ています。138.3 x 67.1 x 7.1 mm、重さ約138g(第2世代SEは148g)と、現代のスマホよりは小さいものの、SE(第1世代)と比べると一回り大きい印象です。
性能の心臓部:プロセッサ
ここは使用感に直結する最も重要な部分です。
- 第1世代iPhone SE (A9チップ):発売当時は高速でしたが、現在のアプリやウェブサイトの負荷にはやや厳しさを感じる場面が出てくるレベルです。
- iPhone 7 (A10 Fusionチップ):A9より約40%高速と言われましたが、2025年現在では軽い日常使用(電話、メール、シンプルなSチェック)が限界と考えるべきです。
- 第2世代iPhone SE (A13 Bionicチップ):ここが大きな分かれ目です。A13チップは今でも十分なパワーを発揮し、標準的なアプリの使用や軽い動画編集など、日常のほとんどの作業をストレスなくこなせる性能を備えています。購入を考えるなら、このラインが現実的な最低限の性能基準と言えそうです。
カメラ性能:どのくらい写る?
- 第1世代iPhone SE:1200万画素カメラを搭載していますが、レンズがF2.2とやや暗めで、光学式手ぶれ補正(OIS)もありません。明るい場所での撮影は問題ありませんが、暗所や動画撮影は苦手です。
- iPhone 7:同じく1200万画素ですが、レンズが明るいF1.8に加え、光学式手ぶれ補正を搭載。暗い場所での撮影やビデオの安定性でSE(第1世代)より確実に上回ります。
- 第2世代iPhone SE:iPhone 7と同等のカメラハードウェアを持ちながら、A13チップの強力な画像処理エンジンによる「計算機写真」機能が追加されています。人物を自動で検出して背景をぼかす「ポートレートモード」が使えるのが最大の特徴です。
バッテリーと充電の実用性
中古購入で最も気になるポイントの一つです。
- 公称バッテリー容量は機種によって異なりますが、中古品において「公称容量」はほとんど参考になりません。重要なのは「バッテリー健康度」や「交換済みかどうか」です。
- 購入時は、可能であれば健康度が80%以上のものを選びたいところ。それ以下だと、満充電から1日持たずに充電が必要になることも珍しくありません。
- 充電方法では、第2世代iPhone SEのみがワイヤレス充電(Qi)に対応しています。iPhone 7と第1世代SEは有線充電のみです。
その他、生活で差が出る機能
- おサイフケータイ(FeliCa):日本での日常利用ではほぼ必須機能です。iPhone 7以降の日本モデルは対応していますが、第1世代iPhone SEは非対応です。公共交通機関や電子決済をよく使う人は、ここは必ずチェックしましょう。
- eSIM対応:デュアルSIM(物理SIM+eSIM)を利用したい場合は、第2世代iPhone SE以降のモデルが必要です。
中古購入、そのメリットと確実に押さえるべき注意点
中古市場でこれらのiPhoneを探す最大の魅力は、なんと言っても価格です。しかし、安さだけに飛びつくと後悔するかもしれません。安全に購入するためのチェックポイントをまとめます。
購入前に必ず確認すべき4つのこと
- 状態表示を鵜呑みにしない:「美品」という言葉だけでは不十分です。画面・背面・フレームの傷の有無、カメラレンズのキズ、そして最も重要な「バッテリー健康度」 が明確に記載されている販売元を選びましょう。
- 保証の有無は必須条件:個人売買よりも、信頼できるリファービッシュ(整備済み)業者から購入することを強くお勧めします。最低でも6ヶ月、理想的には1年の保証が付いていることが安心の基準です。
- モデル番号で詳細を確認:裏面の小さく刻印されたモデル番号(例:A1662, A1778)を確認しましょう。これにより、日本国内正規品(FeliCa対応)か、海外モデルかが判別できます。日本のキャリアで問題なく使えるかどうかも、この情報が鍵になります。
- 修理の現実を知っておく:これらのモデルは公式サポートが終了しているため、故障時は街の修理店に依頼することになります。例えばiPhone 7は防水加工のためのシールが貼られており、分解修理がやや難しく、コストが高くなる傾向があります。最初から状態の良いものを選ぶことが、結果的に最も経済的です。
実際のユーザーはどう使って、何を感じている?
過去のレビューや市場の声を総合すると、これらの機種に対する評価は二極化しています。
今でも称賛されるポイント
- 「手の小さい女性にとって、第1世代SEのサイズは最高。片手で全ての操作ができるのは本当に快適」
- 「マスク生活が続く中、Touch ID搭載のホームボタンはFace IDより確実でストレスがない」
- 「子どもに持たせるには十分すぎる性能。高価な最新機をポケットから落とす心配をしなくて済む」
一方で、よく聞かれる不満や限界
- 「最大の問題はバッテリー。中古なので元々持ちが良くない上、時間と共に劣化する。外出時は常にモバイルバッテリーが手放せない」
- 「iOSのアップデートが止まると、好きなアプリの新しいバージョンがインストールできなくなる。だんだん使える機能が減っていくジレンマがある」
- 「カメラの性能差は歴然。友達の最新iPhoneで撮った夜景やポートレート写真を見ると、隔世の感がある」
最終判断:あなたはどのモデルを選ぶべき?まとめとアドバイス
ここまでの比較を踏まえて、2025年現在の購入に関する結論を整理しましょう。
iPhone 7や第1世代iPhone SEの購入は、本当に限定された状況でのみお勧めします。
つまり、「絶対に超えてはいけない予算の上限がある」、かつ「4インチサイズへの愛着がそれに勝る」という、非常に明確な理由がある場合のみです。そうでなければ、これらはソフトウェアサポートが終了し、物理的寿命も迫っている「使い続けられる期間が極端に短い投資」 となるリスクが非常に高いです。
現実的で賢い選択は「第2世代iPhone SE」です。
もしあなたの予算が、iPhone 7や第1世代SEに比べてほんの数千円~1万円ほど上乗せできるのであれば、迷わず第2世代iPhone SEを探してください。その差額は、性能、サポートの残存期間、そして何より日常での実用性に対して、非常に費用対効果の高い投資になります。A13チップはまだ現役で戦える性能を持ち、カメラ機能も一段階向上しています。
最後に最も重要なことを繰り返します。これらの中古iPhoneを購入する行為は、「最新を追うこと」ではなく、「限られた条件の中で、自分の特定の課題(低予算、小型サイズなど)を解決する手段」として捉えることです。
購入予算に加えて、「購入後すぐにバッテリー交換が必要になるかもしれない」というコストも頭の片隅に置き、総合的な費用を計算しましょう。そして、その上で、少しでも信頼でき、保証がしっかりとした販売元から購入する。それが、2025年に昔の名機と幸せに付き合っていくための唯一の方法です。
iPhone SEとiPhone 7比較のその先に:あなたに合った選択を
いかがでしたか?iPhone SEとiPhone 7、それぞれの顔が見えてきたのではないでしょうか。
テクノロジーの進化は早く、ほんの数年前の最先端が、今日では「使えるかどうか」を議論される対象になります。しかし、その「古い」というレッテルの中にこそ、最新モデルにはない価値や、特定の人にとっての最高の答えが隠れていることも事実です。
この記事が、スペック比較を超えて、あなたのライフスタイルとニーズに照らし合わせて機種を選ぶ、一つのきっかけとなれば幸いです。大切なのは、スペック表の数字ではなく、それを手にしたあなたの毎日が、より便利で快適なものになるかどうか。その視点を忘れずに、納得のいく1台を見つけてください。
