友達からメッセージを送ったのに、なかなか返事が来ない…。
「もしかして、もう読んだのに返してくれないのかな?」
iPhoneのメッセージアプリを見て、そんな風にモヤモヤした経験はありませんか?
実は、それ、大きな誤解かもしれません。多くの人が気にする「既読」の表示ですが、iPhoneのSMS(ショートメッセージサービス)には、実は既読確認機能そのものが元々備わっていないんです。
この記事では、iPhoneのメッセージアプリにまつわる「既読」の真実を徹底解説します。青い吹き出しと緑の吹き出しの違い、本当に確認できる方法、そして悩ましい「既読無視」の誤解を解くためのヒントまで、わかりやすくお伝えしていきます。
SMSの「既読」は存在しない? 青と緑の吹き出しの根本的な違い
まず、大前提として知っておいてほしいことがあります。
それは、従来のSMS(ショートメッセージサービス)には、技術的に「既読」を示す機能がないということです。
あなたがiphoneでメッセージを送信したとき、画面に表示される「✓(チェックマーク)」は、何を意味していると思いますか?
多くの人が「既読マーク」だと勘違いしていますが、これは「配信済み」マークです。これは、メッセージが通信事業者のサーバーを経由し、相手のiphoneなどの端末に届いたことを示しているだけで、相手がそのメッセージを開いて読んだかどうかまではわかりません。
なぜこんな仕様になっているのでしょうか?
主な理由は2つ。
- 技術的な制約:SMSは電話番号を基盤とした非常にシンプルで古い技術のため、世界中の様々な通信キャリア間で「既読」という複雑な状態を統一して管理・通知する仕組みを作るのが難しかったのです。
- プライバシーの観点:メッセージを読んだかどうかまで相手に通知されることは、受信者にとってはプレッシャーやプライバシーの侵害と感じられる場合もあり、当初からそのような機能は設けられませんでした。
つまり、「緑色の吹き出し(SMS/MMS)で送られたメッセージについては、既読は絶対に確認できない」と覚えておきましょう。
「開封済み」はiMessageの機能! 仕組みと設定方法
「え?でも『開封済み』って表示を見たことあるよ」
そう思ったあなた、その通りです。iPhoneには「開封済み」という表示が確かに存在します。ここが混乱の最大のポイントなのです。
この「開封済み」は、SMSの機能ではなく、『iMessage』というApple独自のサービスが持つ機能なのです。
iMessageはインターネット(Wi-Fiやモバイルデータ通信)を利用して動作するため、SMSよりもずっと多機能です。この「開封証明」(Read Receipts)機能がオンになっている場合、あなたと相手がどちらもiMessageを使っている状態(=メッセージの吹き出しが青色) で、相手がメッセージを開くと、「開封済み」という表示とその日時があなたの画面に表示されます。
重要な見分け方
- 青色の吹き出し = iMessage (インターネット経由) → 条件付きで「開封済み」表示あり
- 緑色の吹き出し = SMS/MMS (電話回線経由) → 「開封済み」表示は絶対にない
このiMessageの開封証明機能は、自分の好みや相手との関係性に合わせて、細かく設定をコントロールできます。
iMessageの「開封証明」を自在に管理する方法
開封証明は、全ての人に対して一括で設定するだけでなく、相手ごとに個別に設定できるのがポイントです。
1. 全体的な設定(基本はここから)
iPhoneの「設定」アプリを開き、「メッセージ」をタップします。その中に「開封証明を送信」という項目があります。ここでオン・オフを切り替えると、今後新しくメッセージをやり取りする相手全員に対するデフォルトの設定が決まります。返信のプレッシャーを感じたくない人は、最初からオフにしておくのがおすすめです。
2. 特定の相手だけに設定する方法
全体設定とは別に、個別の会話相手に対してのみ設定を変えることができます。
- メッセージアプリで、設定を変えたい相手との会話スレッドを開きます。
- 画面上部の相手の名前(または連絡先アイコン)をタップします。
- 表示された詳細画面で、「開封証明を送信」のスイッチをオンまたはオフにします。
ここが要注意!
一度、特定の相手に対して個別の設定(例えば「オン」)を行うと、その設定は全体の設定よりも優先されます。後から全体設定を「オフ」に変更しても、個別に「オン」に設定した相手には、引き続き開封証明が送られ続けてしまいます。設定を見直したい時は、もう一度その相手の詳細画面を開いて確認しましょう。
SMSで「読んだかも」を間接的に知るビジネス活用の知恵
SMS自体には既読機能がなくても、ビジネスの場面などでは「メッセージを確実に読んでほしい」「少なくとも開封はされたのか知りたい」というニーズは強いものです。そんな時は、以下のような間接的でスマートな方法があります。
1. リンククリックを追跡する
メッセージ本文の中に、URL短縮サービスなどを利用した短いリンクを挿入します。このリンクにはクリック測定用のタグが付いているため、誰かがそのリンクをクリックした時点で「メッセージが開かれ、少なくともリンク部分まで目に留まった」 と高い確率で推測できます。多くのメールマーケティングツールやSMS配信サービスが、このクリック追跡機能を提供しています。
2. 確認と返信を促す文面を作る
テクニックではありませんが、最も確実な方法の一つです。
「ご確認いただけましたら、『承知いたしました』や『了解です』などの一言をお返事いただけると幸いです」
このように、簡単な返信を具体的に促す一文を添えるだけで、メッセージの受け取り確認率は大きく上がります。SMSは通知が強く、開封率自体が非常に高いとされているため、適切な時間帯(業務時間内など)に送信すれば、効果的です。
3. コミュニケーションツール自体を見直す
本当に確実な既読確認と双方向のコミュニケーションが必要な場合は、SMS以外のツールの導入を検討することも一つの現実的な解決策です。業務用チャットツール(Slack、Microsoft Teams、LINE WORKSなど)のほとんどは、既読機能を標準で備えており、読まれたかどうかが一目でわかり、返信もしやすい環境が整っています。
日本ならではの選択肢「+メッセージ」の可能性
日本の主要携帯電話キャリア(docomo、au、SoftBank)が共同で提供している「+メッセージ」(プラスメッセージ)は、SMSとiMessageの中間的な存在として注目されています。
電話番号をアドレスとして使う点はSMSと同じですが、インターネット回線(RCS)を利用するため、既読確認、スタンプ、大容量ファイルの送信など、iMessageのような便利な機能を備えています。相手も同じアプリをインストールしている必要がありますが、キャリアを問わず使えるため、Androidユーザーを含む幅広い相手と、確実に既読確認をしながらメッセージをやり取りしたい場合に有力な選択肢になり得ます。
ユーザーのよくある悩み「既読無視」の誤解と心の整え方
「開封済み」が表示されるiMessageの世界では、「既読無視」に悩む人も少なくありません。ここでは、そんな悩みに対する現実的な見方をご紹介します。
- 「開封証明をオフにしている相手から、返事が来た。これは『既読』なの?」
→ 違います。開封証明の設定は「メッセージを開いた」という行為に関する通知です。たとえ相手が開封証明をオフにしていても、メッセージを開いて内容を読み、返信ボタンを押せば、あなたには返信が届きます。「返信」と「既読(開封)通知」は全く別の機能です。 - 「相手から既読が返ってこない。もしかして嫌われてる…?」
→ まず落ち着いてください。SMSの場合は、そもそも機能がありません。iMessageの場合も、相手が自分自身の設定で「開封証明を送信」をオフにしている可能性が非常に高いです。この設定は、返信の義務感に追われたくないというその人のコミュニケーション方針によるもので、特定の誰か(あなた)に対する態度を示すものではないことがほとんどです。 - 「仕事でSMSを送ったが、読まれたかどうかわからず不安」
→ 緊急性が高く、確実に確認が必要な連絡の場合は、SMSを送信した後に、「先程SMSでご連絡しました。お手数ですがご確認をお願いします」と、電話やメールでフォローアップするのが最も確実な方法です。あるいは、プロジェクトチーム内などでは、最初から既読確認可能なツールを使用することをルールとして決めておくと、この種の不安やすれ違いを根本から減らせます。
iPhoneのSMS「既読」を正しく理解して、ラクなコミュニケーションを
いかがでしたか? iPhoneの「既読」にまつわる疑問は、SMS(機能なし)、iMessage(条件付きで機能あり)、その他のアプリ(各機能による)という、複数の全く異なる通信方法が、たまたま一つの「メッセージ」アプリに集約されていることが原因で起こっていました。
大切なのは、今自分が使っている吹き出しの色を意識すること。
緑色(SMS)なら「既読は気にしない」。青色(iMessage)なら「相手の設定も理解する」。
この区別さえしっかりできれば、「既読」に振り回されることはぐっと減るはずです。デジタルツールは私たちを便利にするためにあるものです。機能の仕組みを正しく知り、時には設定を見直し、時には別のツールも選択肢に入れながら、あなたにとってストレスの少ない、心地よいコミュニケーションの形を見つけてみてください。
この記事が、あなたのiPhoneメッセージライフを少しでもラクで明確なものにするきっかけになれば幸いです。
