あなたのiphone、突然「ネットワーク利用制限」がかかるかもしれない──そう聞いて、不安になったことはありませんか?
「ネットワーク利用制限」とは、キャリアが契約上の問題があるiphoneに課す通信遮断措置で、いわゆる「赤ロム」状態を指します。一度かかると通話もネットも使えなくなり、端末がほぼ使い物にならなくなる深刻なトラブルです。
この記事では、その仕組みから確認方法、対処法、予防策まで、知っておくべきすべてをわかりやすく解説します。中古購入や分割払いをしている方は必見です。
ネットワーク利用制限とは?なぜそんなものが?
ネットワーク利用制限は、私たちが自分で設定できる機能ではありません。ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルなどの通信事業者(キャリア)が、特定のiphoneに対して強制的に行う措置です。
主な目的は、分割払いの長期滞納や、盗難・不正入手された端末が犯罪に悪用されるのを防ぐこと。特に、振り込め詐欺の「受け子」が使う端末として、問題のあるiphoneが流通するのを阻止する効果があります。
つまり、これはキャリアと契約者との間の「約束」に基づく、いわば最終警告なのです。
勘違いしがちなポイント
「設定」アプリの中にある「スクリーンタイム」(旧・機能制限)や「モバイルデータ通信」のオンオフとは全く別物です。あちらはユーザーが自ら行う利用制限で、こちらはキャリアから一方的に課せられる通信遮断です。
ネットワーク利用制限の4つの判定結果を理解する
キャリアの公式サイトで確認できる結果は、通常、「◯」「△」「×」「ー」の4種類。この記号の意味を正確に理解することが、トラブル回避の第一歩です。
- 「◯」:利用制限なし(安全)
これは理想的な状態です。本体代金の一括払いが済んでいるか、分割払いが正常に完済されていることを意味します。中古購入するなら、絶対にこの状態を選びたいですね。 - 「△」:利用制限なし(ただし要注意)
このマークは「黄信号」です。現在は通信に問題はありませんが、分割払いがまだ途中であることを示しています。つまり、元の持ち主の支払いが滞れば、いつ「×」に転落してもおかしくない状態なのです。中古市場では「◯」に比べて価格が大きく下落します。 - 「×」:利用制限あり(アウト!)
いわゆる「赤ロム」状態です。分割払いの長期滞納や、盗難・詐欺による不正入手が確認されたiphoneに課せられます。原因となったキャリアの回線では、通話もデータ通信も一切不可能。実質的に「文鎮化」したも同然です。 - 「ー」:判定不能
キャリアに未登録の端末(例えばApple直販のSIMフリーモデルを買った直後など)や、違うキャリアのサイトで調べた場合に表示されます。心配なら、時間をおいて再確認するか、他の方法で調べましょう。
どうして「×」になるの?主な4つの原因
なぜあなたの、またはあなたが購入しようとしているiphoneが「×」判定を受けるのでしょうか?その原因は主に次の4つに集約されます。
- 端末代金の未払い(最も多いケース)
キャリアでiphoneを分割払いで購入し、その支払いを数ヶ月以上滞納すると、契約違反としてネットワーク利用制限が発動します。解約後でも残債があれば対象になります。 - 不正な申し込み情報
申し込み時に虚偽の住所や氏名を使うなど、不正な手段で契約がなされた場合です。 - 盗難・詐欺などの犯罪経路
窃盗されたり、詐欺によって入手されたiphoneがキャリアに通報され、ブラックリストに登録された場合です。 - 補償サービス後のトラブル
故障や紛失で保険(補償サービス)を利用して新しい端末と交換した後、元の「紛失したはずの」iphoneが見つかった場合、そちらに制限がかかることがあります。
今すぐできる!ネットワーク利用制限の確認方法
あなたが今使っているiphone、またはこれから中古で買おうとしている端末の状態は、簡単に自分で調べられます。必要なのは、そのiphoneの「IMEI」という番号だけ。
IMEI番号の調べ方(3つの方法)
- 超カンタンな方法:電話アプリを開き、ダイヤル画面で「
*#06#」と入力するだけ。SIMが入っていなくてもポップアップで表示されます。 - 設定アプリで調べる:「設定」→「一般」→「情報」と進むと、IMEI/IMEI2の項目があります。デュアルSIMモデルなら通常は「IMEI」の方を使います。
- 初期化後の画面で:工場出荷状態にリセットした後の「こんにちは」画面で、右下の「i」マークをタップしても確認可能です。
キャリアの公式サイトでチェック
調べた15桁のIMEI番号を、該当キャリアの公式確認ページに入力しましょう。各社のページはこちらです。
- ドコモ:「ネットワーク利用制限携帯電話機確認サイト」で検索
- au (KDDI):「ネットワーク利用制限確認」で検索
- ソフトバンク:「SoftBankネットワーク利用制限確認」で検索(UQ mobileやY!mobileもこちらで確認できる場合あり)
- 楽天モバイル:楽天モバイル公式サイト内の照会ページ
「どのキャリアで契約されていたかわからない」という場合は、複数キャリアに対応した民間のチェッカーサイトを使う手もありますが、信頼性の高い公式サイトを優先することをお勧めします。
もしも「×」判定のiPhoneを手にしてしまったら?
中古で買ったiphoneが、後日「×」に変わってしまった…そんな最悪の事態に陥った時の対処法です。
まず絶対に知っておくべきこと:ネットワーク利用制限は、ユーザー個人の力では解除できません。解除権限は、制限をかけたキャリアだけが持っています。ただし、いくつか取れる道はあります。
- 販売元にまず連絡する
正規の中古販売店であれば、「赤ロム保証」を設けている場合がほとんどです。購入後30日や90日以内に赤ロム化した場合、返金や交換に応じてくれます。フリマアプリなどの個人売買でも、すぐに出品者に連絡を。但し、対応は出品者の良心次第です。 - 別のキャリアのSIMを試してみる
ネットワーク利用制限は、原因となった特定のキャリアの回線だけを遮断します。例えばauで「×」になったiphoneでも、SIMロックが解除されていれば、ドコモやソフトバンク、楽天モバイル、あるいは格安SIM(MVNO)のSIMを挿せば使える可能性はあります。これはあくまで可能性の話であり、保証はありません。 - 買取に出す(最終手段)
「×」判定のiphoneは、通常の買取店では「買取不可」がほとんどです。しかし、パーツ取り(修理用部品として)や資源リサイクルを目的とした専門の買取業者なら、わずかな金額で引き取ってくれる場合があります。ただし、明らかな盗難品などは引き受けてもらえません。 - 直接キャリアに問い合わせる
自分が元の契約者で、未払い金を支払って解除を希望する場合、またはAppleストアで購入したSIMフリーモデルが誤って登録されていると思われる場合は、該当キャリアのカスタマーサポートにIMEIを提示して相談してみる価値はあります。
絶対に引っかからないための予防策
中古購入時の鉄則
これから中古iphoneを購入するなら、必ず守るべきルールがあります。
- 絶対に事前確認:出品者にIMEI番号を開示してもらい、自分自身で必ずキャリア公式サイトで状態を確認する。画面キャプチャではなく、こちらの目で「◯」判定を確認する。
- 「△」判定はリスクと考える:安さに惹かれて「△」を購入するのは非常に危険です。元所有者の支払い状況次第で、あなたの手元に届いた後でも「×」に変わる可能性があります。
- 信頼できる販売元を選ぶ:実店舗や、評価の高いネットショップなど、保証制度が明確な販売元から購入する。
日常的な「通信量制限」との混同に注意
ここで話している「ネットワーク利用制限」と、月々のデータ通信量を使い切った時にかかる「速度制限」は全く別物です。通信量の心配がある方は、iphoneの設定で節約することも可能です。
「設定」→「モバイル通信」で、「省データモード」をオンにしたり、各アプリごとにモバイルデータ通信をオフにしたり、「Wi-Fiアシスト」をオフにすることで、予期せぬデータ消費を防げます。iCloud+の「プライベートリレー」機能が、キャリアの特定サービス(エンタメフリーなど)と競合して通信量を消費するケースもあるので、設定は適宜見直しましょう。
あなたのiPhoneを守る最終確認
いかがでしたか?ネットワーク利用制限は、知らないうちにあなたのiphoneを襲う、まさに「サイレントキラー」のような存在です。
しかし、その正体と確認方法さえ知っていれば、未然に防ぐことは十分に可能。特に中古取引の世界では、「IMEIを確認する」という一つの習慣が、大きなトラブルからあなたを守ってくれます。
この記事を読んだ今日、あなたが今使っているiphone、そして今後購入を考えている端末の「ネットワーク利用制限」状態を、ぜひ一度確認してみてください。ほんの数分の手間が、高価な買い物を無駄にしないための、最強の保険になるのですから。
