こんにちは。駅の改札で、あわててスマホのロックを解除したり、iphoneの認証をしたりする手間がなく、スッとかざすだけでピッと通れる機能を使っている人は多いはず。あれ、実はiPhoneエクスプレスカードというれっきとした名前の機能なんです。
特に満員電車で両手が塞がっている時や、急いでいる時には、この「かざすだけ」の便利さは格別。でも、「どうして認証がいらないの?」「安全なの?」「もっと便利に使うコツは?」と疑問に思っている人もいるのではないでしょうか。
この記事では、そんなiPhoneエクスプレスカードのすべてを、基本から知っておくと得する活用法、そして誰もが一度はハマるかもしれないトラブル対処法まで、わかりやすく解説していきます。
iPhoneエクスプレスカードの基本:仕組みとメリット
まずは基本から。iPhoneエクスプレスカードとは、iphoneのApple Payに登録した交通系ICカード(Suica、PASMO、ICOCAなど)や、対応するクレジットカードを、デバイスのロックを解除したり、Face ID/Touch IDで認証したりすることなく使えるようにする機能です。
iphoneをかざすだけで改札を通ったり、コンビニで支払いができたりするのは、この機能のおかげです。多くの人は、Apple Payに初めて交通系ICカードを登録した時に、自動的にこのエクスプレスカードに設定されているはず。気づかないうちに、もう使っていたという人も多い機能なんですね。
その最大のメリットは、なんと言っても速さと手軽さ。
- わざわざ画面を起こして認証する必要がない
- 手袋をしたままでも、iphoneをかばんやポケットから出す手間さえ省ける
- 混雑した駅やバス停でもスムーズに通過できる
これが「エクスプレス(速達)」と呼ばれる所以です。
絶対に押さえたい!3つの重要ルール
この便利な機能を使いこなすには、いくつか決まりごとを知っておくことが大切です。特に以下の3点は、設定や日常使いで混乱しないための基本です。
1. 設定できるのは「1種類につき1枚」が原則
これは最も重要なルールです。例えば「交通系ICカード」というカテゴリーで設定できるのは、1台のiphoneにつきたった1枚だけ。SuicaとPASMO、両方持っている人は、どちらかをメインのエクスプレスカードとして選ばなければなりません。よく使う方のカードを設定しておきましょう。
2. 「交通系」と「決済用」は別々に設定できる
「交通系ICカードは1枚だけ」と聞いて不安になった方、ご安心ください。実は、交通系ICカードとは別に、クレジットカードやデビットカードも1枚、エクスプレスモードに設定しておくことができます。
これが何を意味するかというと、例えばSuica(交通系)をメインに設定しつつ、アメリカン・エキスプレス(決済用)もエクスプレスカードに追加しておけば、Suicaが使えない店舗や交通機関でも、サッとiphoneをかざすだけで支払いが完了するのです。この「ダブル設定」は海外旅行や、普段使いでも非常に心強いです。
3. 使えるのは「交通機関」と「非接触決済端末」がメイン
エクスプレスカードはどこでも使える魔法のカード、というわけではありません。主な活躍の場は、駅の改札機、バスの運賃箱、そして店舗に設置されている非接触決済(タッチ決済)対応の端末です。ただし、セキュリティ上の理由から、高額な決済時や、店舗側の設定によっては、例えエクスプレスカードを設定していても、追加で認証を求められる場合があることは覚えておいてください。
今日からできる!設定・変更・確認の手順
今使っているカードを確認したり、メインで使うカードを変更したい時は、以下の手順で簡単に設定できます。
【iPhoneで設定する場合】
- iphoneの「ウォレット」アプリを開きます。
- エクスプレスカードに設定したいカードをタップして選択し、右上の「…」(詳細)ボタンを押します。
- 「カードの詳細」を開き、「エクスプレスカード設定」(機種によっては「エクスプレスモード」)の項目を探します。
- そこで設定したいカードを選択し、Face IDやTouch ID、またはパスコードで認証すれば完了です。
【Apple Watchで設定する場合】
iphoneと連携したApple Watchで使いたい場合は、iPhone側から設定します。
- iPhoneの「Watch」アプリを開き、「マイウォッチ」タブへ。
- 「ウォレットとApple Pay」を選択し、「エクスプレスカード」をタップ。
- リストからApple Watchで使いたいカードを選び、認証して設定完了です。
設定が完了したら、実際に使ってみましょう。改札やレジでは、iphoneの上部(画面のてっぺん付近) を、読み取り部分に軽く近づけるだけ。成功すると、短い振動とともにチェックマークが表示されます。これで「完了」です!
知っていると超便利!「予備電力機能」の底力
これが、iPhoneエクスプレスカードの、そして現代のモバイル決済のすごいところです。万一、iphoneのバッテリーが切れて自動でシャットダウンした状態になっても、最大で5時間程度は、エクスプレスカードに設定したカードを使い続けることができる機能が備わっています。
電車に乗っている最中にバッテリーが0%になっても、最後の改出口まではこの機能で帰れる可能性が高いのです。これは、iphone XS以降のモデルに搭載されている、いわば「非常用電源」のようなもの。
ただし、いくつか重要な注意点があります。
- この機能が働くのは、バッテリー切れで自動シャットダウンした場合のみです。自分で手動で電源を完全にオフにしている場合は使えません。
- 使えるか確認するには、バッテリー切れ状態のiphoneのサイドボタン(電源ボタン)を押し、画面の反応を確かめます。注意したいのは、この確認操作自体が貴重な予備電力を消費するということ。本当に必要な時以外は、むやみにボタンを押さない方が賢明です。
こんな時どうする? よくあるトラブルと解決法
便利な半面、時々「あれ? 通らない!」というハプニングに遭遇することもあります。そんな時のための対処法をまとめました。
ケース1: 「認証が必要です」と表示されてしまう
- まず確認すること:使おうとしているカードが、本当にエクスプレスカードに正しく設定されているか、もう一度「ウォレット」アプリで確認しましょう。iOSをメジャーアップデートした後などは、設定がリセットされている可能性があります。
- デバイスのロックを解除する:生体認証を何度も連続で失敗すると、セキュリティ強化のためiphoneが完全にロックされ、エクスプレスカードも一時的に使えなくなります。その場合は、パスコードを入力してデバイス自体のロックを解除すれば、再び使えるようになります。
- 設定を深掘りする:iphoneの「設定」アプリ → 「ウォレットとApple Pay」を開き、対象のカードを選択。その中にある「ロック中にアクセスを許可」というスイッチがオンになっているかを確認してください。ここがオフになっていると、ロック画面では使えません。
ケース2: かざしてもまったく反応がない
- かざす位置をもう一度:非接触通信のアンテナはiphoneの上部にあります。改札機に「画面」を向けるのではなく、iPhoneの「てっぺん」を、読み取り部分の中心にしっかりと近づけることを意識してみてください。
- 残高は足りている? 当たり前ですが、交通系ICカードの残高や、クレジットカードの利用限度額が不足していると当然使えません。まずは残高を確認してみましょう。
- おまじないのように再起動:電子機器あるあるですが、一時的なソフトウェアの不具合は、iphoneを一旦再起動することで解消されることが非常に多いです。ぜひ試してみてください。
他の記事では教えてくれない、実践的な3つの知恵
基本的な設定方法はどこでも紹介されていますが、実際に長く使い込む中で「これは知っておいてよかった」というポイントを3つ共有します。
1. 定期券が入っているカードを、最優先で設定しよう
これはPASMOやSuicaの公式サイトでも推奨されている、とても重要なポイントです。もし、定期券が入っているカードAと、プリペイド(チャージ)専用のカードBを両方持っていて、誤ってカードBをエクスプレスカードに設定してしまうとどうなるか?
改札を通るたびに、定期券ではなくカードBのプリペイド残高から運賃が引き落とされていまいます。うっかりしていると、あっという間に残高がなくなり、定期券があるのにお金を損してしまう事態に。面倒でも、定期券が入っている方を確実にエクスプレスカードに設定しましょう。
2. 複数カード持ちの人は「自動選択」に騙されないで
iphoneに複数の交通系ICカードを登録している人は要注意です。「ウォレットで選ばなくても、改札機が自動で適切なカードを選んでくれるのでは?」と期待してしまうかもしれませんが、現状の仕組みはそうなっていません。
エクスプレスカードに設定されていない方のカードを使いたい時は、必ず事前にウォレットアプリを開き、使いたいカードを手動でタップして選択しておく必要があります。でないと、エクスプレスカードに設定したカードがいつも反応してしまいます。出張用と普段使い用など、カードを使い分ける人は、このルールを頭に入れておきましょう。
3. この便利さは世界共通! 海外でも活用できる
iPhoneエクスプレスカードの仕組みは日本だけのものではありません。例えば、イギリスのロンドン地下鉄(Transport for London)では、対応するクレジットカードをエクスプレスモードに設定すれば、現地の交通カード(オイスターカード)と同じ感覚で利用できます。香港のオクトパスカードなど、海外の主要な交通ICカードがApple Payに追加できる地域も増えています。海外旅行に行く際は、現地の交通カードをiphoneに追加し、エクスプレスカードに設定できないか調べてみると、現地での移動が格段に楽になりますよ。
iPhoneエクスプレスカードで、毎日の移動をよりスマートに
いかがでしたか? iPhoneエクスプレスカードは、単に「かざすだけ」を実現する機能ではなく、日常のちょっとした手間を省き、スムーズな移動を支えるスマートな仕組みです。
その便利さの核心は、「1枚だけを選んで超高速化する」というシンプルなルールにあります。このルールを理解し、自分にとって最も頻繁に使う1枚を正しく設定できれば、その恩恵は計り知れません。さらに、バッテリー切れ時にも心強い「予備電力機能」や、海外でも通用する汎用性は、まさに現代のデジタルライフを象徴する機能と言えるでしょう。
今日から、改札の前であわててロックを解除する必要はもうありません。この記事で学んだことを活かして、あなたのiphoneをポケットから出すだけでピッと通れる、本当の意味での「エクスプレス」な毎日を始めてみませんか? さあ、あなたのiphoneの「ウォレット」アプリを開いて、最適な1枚を設定してみましょう。
