動画編集を始めたいけれど、大きなデスクトップPCを置くスペースがない。そんなときに注目されているのが「ミニPC」。最近では、小型ながらもハイスペックなCPUやGPUを搭載したモデルが増えており、Premiere Proなどの動画編集ソフトも快適に動かせる機種が登場しています。
この記事では、動画編集におすすめのミニPCを厳選して紹介しながら、選び方のポイントもわかりやすく解説します。
ミニPCで動画編集は本当にできる？
まず気になるのは、「ミニPCで動画編集って大丈夫なの？」という疑問でしょう。
結論から言うと、フルHD〜4Kの編集程度なら十分可能です。最新のミニPCは、ノートPC以上に高性能なCPUや高速SSDを搭載しており、軽量編集からSNS投稿動画の制作までスムーズに行えます。
ただし、いくつか注意点もあります。
・冷却性能が弱いモデルでは、長時間の書き出し時にパフォーマンスが落ちることがある
・GPUを内蔵しないモデルは、4Kやエフェクト多用の編集に不向き
・拡張性が限られるため、購入時に性能を見極めることが重要
この3点を意識して選べば、コンパクトでも十分に実用的な編集環境を構築できます。
動画編集用ミニPCを選ぶときのポイント
1. CPU性能が最優先
動画編集の処理速度を大きく左右するのがCPU。
特にPremiere ProはCPUのコア数・クロック数に依存する処理が多く、6コア以上のプロセッサが目安になります。
おすすめは以下のシリーズ。
- Intel Core i7/i9（13〜14世代）
- AMD Ryzen 7/9（7000シリーズ以降）
これらのCPUを搭載したミニPCなら、複数トラックの編集やエフェクト処理でも快適です。
2. メモリは32GB以上を推奨
動画編集ではメモリ消費が非常に激しいです。
最低でも16GB、可能であれば32GBを搭載したモデルを選びましょう。ミニPCによってはメモリを後から増設できるタイプもあるため、拡張性もチェックしておくと安心です。
3. ストレージはNVMe SSDが必須
素材やキャッシュを頻繁に読み書きするため、ストレージ速度は快適さに直結します。
NVMe対応のSSDを搭載しているモデルを選びましょう。容量は最低512GB、理想は1TB以上。
編集データを別の外付けSSDに保存すれば、作業もよりスムーズになります。
4. GPU（グラフィックス性能）もチェック
Premiere Proでは、レンダリングや書き出し時にGPUアクセラレーションが効きます。
4K編集を考えるなら、専用GPU（VRAM8GB以上）搭載モデルがベスト。
ただし、最近のRyzen 7000シリーズやIntel Iris Xe搭載機も、軽めの編集なら十分に動作します。
5. 冷却性能と静音性
長時間のレンダリング時にCPU温度が上がると、自動的にクロックが下がる「サーマルスロットリング」が発生します。
それを防ぐため、ファンや放熱構造がしっかりしたモデルを選びましょう。
また、作業環境によっては「静音性」も重要。レビューでファンノイズの評価を確認するのがおすすめです。
6. 接続ポートの充実度
動画編集では、外付けディスクやモニター、オーディオインターフェースなどを多く接続します。
USB Type-C（Thunderbolt対応）、HDMI、DisplayPort、2.5GbE LANなどが揃っているかをチェック。
複数ディスプレイを使うなら、4K出力対応ポートが複数あるモデルが便利です。
Premiere Proが快適に動く！おすすめミニPC10選
ここからは、動画編集にぴったりなおすすめミニPCを紹介します。いずれも性能とコスパのバランスに優れたモデルです。
1. MINISFORUM UM790 Pro
Ryzen 9 7940HSを搭載したハイエンドミニPC。
内蔵Radeon 780M GPUの性能が高く、4K編集もストレスなく行えます。メモリ64GBまで対応し、NVMe SSDスロットも2基搭載。コンパクトながら編集向け構成が整っています。
2. MINISFORUM X1 Pro-370
Ryzen 9 HX370を採用したプロユースモデル。
CPU性能はノートPCを大きく上回り、After Effectsなどの連携作業もスムーズ。Thunderbolt 4ポートも備えており、外部GPU接続や高速データ転送にも対応します。
3. MINISFORUM UM870 Slim
Ryzen 7 8745H＋Radeon 780Mを搭載。
省電力かつ高性能で、静音性にも優れています。普段使いと編集を両立したいユーザーにおすすめ。
4. GEEKOM A8
Intel Core Ultra 7 155H搭載。
AI支援機能も備えた最新チップで、軽量ながらグラフィック処理も快適。Thunderbolt 4対応で外部機器との連携もスムーズです。
5. Apple Mac mini M2 / Apple Mac mini M2 Pro
Premiere Pro for Macを利用するなら、Mac miniは非常に優秀。
M2 Proモデルなら4K編集も余裕で、Final Cut Proとの併用にも最適。静音性も抜群で、デスク上がすっきりまとまります。
6. Beelink SER8
Ryzen 7 8845HS搭載の新世代ミニPC。
価格を抑えつつもGPU性能が高く、4K動画編集にも対応。金属筐体で放熱性も優れています。
7. BMAX B7 Power
Ryzen 7 5825U搭載のエントリーモデル。
初めて動画編集に挑戦したい人や、YouTube向け動画制作には十分な性能。コスパ重視派におすすめです。
8. Intel NUC 13 Pro
コンパクトながらCore i7-1360Pを搭載し、Thunderbolt 4ポートも完備。
信頼性が高く、ビジネス用途とクリエイティブ作業を両立できます。
9. ASUS NUC 14 Pro
Intel第14世代CPUを採用し、AI処理やGPU支援も強化された最新モデル。
編集・エンコード処理が速く、将来的な拡張性も確保されています。
10. Lenovo ThinkCentre neo 50q Tiny Gen 5
安定性とコスパを両立したビジネス向けミニPC。
軽い編集作業やテキスト・BGM中心の動画制作におすすめです。省スペース性を最優先するなら最適な1台です。
高コスパなミニPCを選ぶコツ
「高コスパ」とは、単に安いことではありません。
自分の用途に対して過不足ない性能を、最小限のコストで得られることが重要です。
例えば、YouTube動画やSNS用の短編を制作するなら、CPUはRyzen 7クラスでも十分。
一方で、長尺4K動画やエフェクト多用の編集を行うなら、Ryzen 9やM2 Proクラスを選んだ方が結果的に時短になります。
また、メモリやSSDは後から交換できるモデルを選ぶと、将来の拡張で買い替えを避けられます。
冷却性能や静音性も、快適な作業環境を維持するうえで無視できない要素です。
まとめ：動画編集におすすめのミニPC10選で快適な制作環境を
ミニPCはもはや「サブPC」ではなく、動画編集のメインマシンとして十分通用する時代になりました。
特に最近のRyzenシリーズやM2チップ搭載モデルは、軽量・省電力ながら4K編集にも対応できる実力を持っています。
小さな筐体に必要な性能がぎゅっと詰まっているから、作業机もすっきり。
Premiere Proを中心に動画編集を楽しみたい人は、今回紹介した10機種から自分の用途に合った1台を選んでみてください。
きっとあなたのクリエイティブライフが、より快適でスマートになるはずです。
