最近、小型でスタイリッシュな「ミニPC」を使う人が増えています。省スペースで電力消費も少なく、仕事や学習用の端末としても人気ですよね。そんなミニPCに欠かせないのが、WordやExcelなどの「Microsoft Office」。
ただし、いざインストールしようとすると「どのバージョンを入れればいいの?」「以前のPCからライセンスを移せるの?」など、意外と悩むポイントが多いものです。
この記事では、ミニPCにMicrosoft Officeをインストールする具体的な手順と、ライセンス移行時の注意点をわかりやすく解説していきます。
ミニPCにMicrosoft Officeを入れる前に確認しておくべきこと
まず、インストールを始める前に確認しておきたいのは「環境」と「ライセンス」です。
ここをおろそかにすると、途中でインストールが止まったり、ライセンス認証でつまずいたりする原因になります。
OSとスペックの確認
Microsoft Officeの最新版を使うには、基本的にWindows 10かWindows 11が必要です。特にWindows 7や8は既にサポート対象外なので、古いOSだとインストールできません。
また、ミニPCは軽量な分、ストレージやメモリが少ないモデルも多いです。Microsoft Officeを入れる前に、空き容量が最低でも10GBほどあるか、メモリが4GB以上あるかを確認しておきましょう。
SSD搭載のモデルであれば動作も快適になります。
Microsoftアカウントの用意
Microsoft Officeをインストールする際は、Microsoftアカウントでのサインインが必須です。
もし新しいミニPCに初めてインストールする場合は、使いたいアカウントで事前にログインできるようにしておきましょう。
以前のPCで使っていたMicrosoft Officeを移行する場合は、同じアカウントを使うことでライセンス管理がスムーズになります。
ライセンスの種類を確認
Microsoft Officeには主に3つのタイプがあります。
- サブスクリプション型(Microsoft 365)
複数台にインストール可能で、常に最新版に更新されるタイプ。月額や年額の支払い制です。 - 永続ライセンス型(Office 2021など)
一度購入すれば使い続けられる買い切りタイプ。基本的に1台のみ有効です。 - OEM版(プリインストール版)
PC購入時に付属しているタイプで、その機器専用。別のPCには移行できません。
どのライセンスかによって、ミニPCへのインストール方法や移行可否が変わります。
特にOEM版を使っていた場合、「新しいPCでは使えない」こともあるので要注意です。
Microsoft Officeのインストール手順
準備が整ったら、いよいよMicrosoft OfficeをミニPCにインストールしていきましょう。
ここでは、Microsoft公式サイトを利用した一般的な流れを紹介します。
1. Microsoftアカウントにサインイン
まずはブラウザで「office.com」へアクセスし、右上の「サインイン」から自分のMicrosoftアカウントでログインします。
このアカウントにライセンスが紐づいていれば、すぐにインストール画面へ進めます。
2. プロダクトキーを入力(必要な場合)
もし買い切り版を新たに購入した場合は、パッケージやメールに記載された25文字のプロダクトキーを「office.com/setup」で入力します。
この操作により、ライセンスがアカウントと紐づけられ、再インストールも容易になります。
3. インストーラーをダウンロード
サインイン後、「インストール」ボタンをクリックすると、Microsoft Officeのセットアップファイル(.exe)がダウンロードされます。
32ビット版・64ビット版の選択が出た場合は、基本的に64ビット版を選びましょう。
ミニPCの性能を最大限活かすには64ビット版の方が安定します。
4. セットアップを実行
ダウンロードしたファイルをダブルクリックして実行します。
インストール中は数分から10分程度で完了します。進行中に他のアプリを動かさず、電源を切らないように注意してください。
5. Microsoft Officeアプリを起動し、ライセンス認証
インストールが終わったら、WordやExcelを開いてサインインします。
同じMicrosoftアカウントでログインすれば自動的にライセンスが認証され、すぐに利用できる状態になります。
もしエラーが出る場合は、旧PC側でライセンスが残っていないか確認し、アンインストールしてから再度試してみましょう。
旧PCからミニPCへライセンスを移行する方法
すでに別のパソコンでMicrosoft Officeを使っていて、新しいミニPCに引き継ぎたい場合は「ライセンス移行」が必要です。
ただし、移行できるかどうかはライセンスの種類次第です。
リテール版(買い切り版)の場合
Office 2021やOffice 2019などのリテール版は、所有者が同じであれば別のPCに移すことが可能です。
移行手順は次の通りです。
- 旧PCでMicrosoft Officeをアンインストールする。
これは必須です。複数台で同時利用するとライセンス違反になる可能性があります。 - 新しいミニPCでMicrosoftアカウントにサインインする。
同じアカウントを使えば、Microsoft Officeが自動的に有効化される場合があります。 - 認証が通らない場合は電話サポートを利用。
「このキーはすでに使用されています」と出たときは、電話でのライセンス認証を行うことで再利用できます。
このとき、移行後90日以内に再度別のPCに移すことは基本的にできません。頻繁な移行は避けましょう。
サブスクリプション版(Microsoft 365)の場合
Microsoft 365を使っているなら、手続きはもっと簡単です。
1つの契約で最大5台までインストールできるプランも多く、古いPCのMicrosoft Officeを削除せずに新しいミニPCでサインインしてもOK。
アカウント管理画面から「デバイスの削除」をすれば、いつでも台数を入れ替えられます。
OEM版(プリインストール版)の場合
このタイプは残念ながら移行不可です。
もともとPC本体に紐づくライセンスなので、別の機器では使えません。新しいミニPC用にMicrosoft Officeを新規購入する必要があります。
ミニPCでMicrosoft Officeを快適に使うコツ
インストール後、せっかくのミニPC環境を最大限活かすためのポイントも押さえておきましょう。
ストレージを整理する
ミニPCはSSDやeMMCの容量が少ないことが多いです。
不要なアプリを削除したり、OneDriveを活用してファイルをクラウドに保存したりすることで、ストレージを圧迫しないようにしましょう。
アップデートをこまめに行う
Microsoft Officeは定期的に機能追加やセキュリティ更新が行われます。
更新プログラムを自動に設定しておくと、最新の状態を保てて安心です。
軽快に動かす設定を工夫する
アドイン(追加機能)を入れすぎると起動が遅くなる原因になります。
よく使う機能だけを残し、起動時に不要なアドインはオフにしておきましょう。
また、バックグラウンドアプリを減らすと、メモリの消費を抑えられます。
トラブルが起きたときの対処法
インストールやライセンス認証がうまくいかないときは、慌てず次の点をチェックしてみてください。
- アカウントを間違えていないか
複数のMicrosoftアカウントを持っていると、別のアカウントにライセンスが紐づいているケースがあります。
サインインを一度サインアウトしてやり直すと解決することもあります。 - 旧バージョンのMicrosoft Officeが残っていないか
古いMicrosoft Officeがインストールされたままだと、新しいMicrosoft Officeと競合することがあります。完全にアンインストールしてから再試行しましょう。 - OSが最新かどうか
Windows 10やWindows 11を最新まで更新していないと、Microsoft Officeのセットアップが正常に動作しない場合があります。
それでも解決しない場合は、Microsoft公式のサポートサイトからチャットまたは電話で問い合わせると確実です。
まとめ:ミニPCにOfficeをインストールする手順とライセンス移行の注意点を理解して快適に使おう
ミニPCは、省スペースで静音・低消費電力という魅力的な端末です。
そこにMicrosoft Officeを正しくインストールすれば、場所を取らずに快適な作業環境を作れます。
大切なのは、事前にライセンスの種類を確認し、正しい手順でインストールすること。
Microsoftアカウントの紐付けや旧PCでのアンインストールを忘れずに行えば、トラブルなく移行できます。
ミニPCにOfficeをインストールする手順とライセンス移行の注意点を詳しく解説を理解しておけば、これからのデスク環境がもっとスマートに、そして快適になるはずです。
