PCの電源を入れたとき、一瞬だけ「F12を押してブートメニューを開く」といったメッセージが表示されたことはありませんか?「ブートメニューって何?」「どう使うの?」と気になりつつ、そのままスルーしてしまっている人も多いはず。
この記事では、Lenovoのパソコンでブートメニューを確実に開く方法から、よくあるトラブルの解決法まで、初心者の方にもわかりやすくご説明します。新しいOSをインストールしたいとき、システムが起動しなくなって困ったとき、この知識がきっと役に立ちます。
ブートメニューとは?その役割を簡単に理解
まずは基本から。ブートメニューとは、パソコンの起動時に特定のキーを押すことで表示される選択画面です。ここでは、次にどの「デバイス」からシステムを起動するかを、その場で選ぶことができます。
具体的には、以下のような場面で活躍します。
- 新しいOSのインストール:WindowsやLinuxなどを[USBメモリ]や[DVD]からインストールするとき。
- システムの修復:起動しなくなったPCを、事前に作っておいた[回復ドライブ]から起動して直すとき。
- 別のドライブからの起動:内蔵ストレージとは別の[外付けハードディスク]に入っているOSを一時的に起動したいとき。
「BIOS/UEFI設定」と混同されがちですが、大きな違いがあります。BIOS/UEFI設定で起動順序を変更すると、その設定が永続的に保存されます。一方、ブートメニューでの選択は、その1回だけ有効な一時的な変更です。失敗しても次回からは元通りに起動するので、はるかに気軽に試せる安全な方法なのです。
機種別・確実にブートメニューを開く2つの方法
ここが一番のポイントです。Lenovo PCには主に2つの開き方がありますが、どちらを使うかはあなたの持っている機種によって変わります。
方法1:起動時にショートカットキーを押す(ほとんどの機種)
これが最も一般的な方法です。手順は次の通り。
- PCの電源を入れる(または再起動する)。
- Lenovoのロゴ画面が表示される直前、あるいは表示されている最中に、決められたキーを素早く連打します。
「ロゴ画面の一瞬で?」と焦るかもしれません。最近のPCは起動がとても速いので、タイミングが難しいのです。コツは、電源ボタンを押した直後から、ためらわずにキーを叩き始めることです。
使うキーは機種によって異なります。
- ThinkPadシリーズ([ThinkPad X1 Carbon]など): F12 キー
- IdeaPad / Yogaシリーズ: F12 キー
- Legionシリーズ(ゲーミングPC): F12 キー
- その他、分からない場合: F12、F11、F8、Esc キーを試してみましょう。
画面の隅に小さく「F12 Boot Menu」とヒントが表示されることもありますので、よく見てください。
方法2:専用のNOVOボタンを使う(対応機種のみ)
[IdeaPad]や[Yoga]などの一部ノートブックには、側面や上面に小さな穴があいており、その中に「NOVOボタン」が仕込まれています。これはLenovo独自のリカバリボタンです。
- PCの電源を完全に切ります。
- クリップの先など細いもので、NOVOボタンを数秒間軽く押します。
- すると、「Novo Button Menu」というシンプルなメニューが起動します。
- 矢印キーで「Boot Menu」を選択してEnterキーを押せば、目的の画面が開きます。
どちらの方法が自分のPCに合っているか、マニュアルやLenovoのサポートページで確認するのが確実です。
反応しない!開けない!よくある原因と即効解決策
「キーを連打しているのに、なぜか普通にWindowsが起動してしまう…」。これは本当によくある悩みです。原因の9割は、Windowsの「高速スタートアップ」機能にあります。
この機能はシャットダウン状態をハイバネーションのように保存するため、次回起動時にキー入力を受け付ける初期段階をほぼスキップしてしまいます。つまり、物理的にキーが効くタイミングがない状態なのです。
確実にブートメニューを呼び出す3ステップ
以下の手順で、ほぼ確実に開けるようになります。
ステップ1:再起動機能を使う
一番簡単な方法です。「高速スタートアップ」は「シャットダウン」時のみ働き、「再起動」時には働きません。ですので、
- Windowsのスタートメニューから「再起動」を選択します。
- 再起動プロセスが始まり、Lenovoロゴが表示されたら、F12キーを連打します。
これだけで、多くの場合はうまくいきます。
ステップ2:高速スタートアップを無効化する(根本解決)
今後もブートメニューを使う可能性が高いなら、機能そのものをオフにしてしまいましょう。
- Windowsの「コントロールパネル」を開きます。
- 「ハードウェアとサウンド」>「電源オプション」を選択。
- 左メニューから「電源ボタンの動作を選択する」をクリック。
- 「現在利用可能ではない設定を変更します」をクリック(管理者権限が必要です)。
- 下に表示される「高速スタートアップを有効にする」のチェックを外し、「変更の保存」をクリック。
これで次回からの通常のシャットダウン後も、キー入力が受け付けられるようになります。
ステップ3:接続機器を確認する
[USBキーボード]を使っている場合、接続しているポートによっては起動時に認識されないことがあります。ノートPCなら内蔵キーボードで試すか、キーボードを別のUSBポート(特に古い規格のUSB 2.0ポート)に差し替えてみてください。
ここが危険!ブートメニュー操作で絶対に気をつけること
ブートメニューを開くこと自体は、パソコンに何の危険もありません。 しかし、その先の操作には注意が必要です。不用意な操作でデータを失わないために、以下の点を肝に銘じておいてください。
- 事前のバックアップは鉄則:新しいOSをインストールしたり、ディスクをフォーマットしたりする操作は、内蔵ドライブのデータを全て消去する可能性があります。必ず重要なデータは別の[外付けHDD]やクラウドサービスにバックアップしてから作業に臨んでください。
- 表示される選択肢をよく読む:「Boot Menu」内には、内蔵ハードディスク(例:WDC WD10SPZX…)、[USBメモリ](例:SanDisk Cruzer…)、[DVDドライブ]などが表示されます。どれが目的のデバイスか、容量や名前でしっかり見極めてから選択しましょう。
- BIOS設定の変更は慎重に:ブートメニューとは別に、F1やF2キーで入る「BIOS/UEFI設定」があります。ここで「Boot Order(起動順序)」を変更すると、次回以降もその設定が維持されます。特に「セキュアブート」や「起動モード」などの設定を不用意に変えると、OSが起動不能になることがあります。意味が分からない設定は、触らないのが一番です。
一歩進んだ知識:トラブル時に知っておきたい関連機能
ブートメニューは問題解決の「入り口」に過ぎません。その先で役立つ、Windowsの強力な回復機能もご紹介します。
- Windows回復環境(WinRE)へ進む:ブートメニューで[USB回復ドライブ]や[Windowsインストールメディア]を選択して起動すると、「コンピューターを修復する」オプションが選べます。ここから「スタートアップ修復」(起動障害の自動修復)や「システムの復元」(以前の正常な状態に戻す)などのツールが使えます。
- セーフモードで起動する:Windowsが不安定な時は、ブートメニュー経由ではなく、Windowsの設定画面から「更新とセキュリティ」>「回復」>「詳細スタートアップ」の「今すぐ再起動」を選択し、「トラブルシューティング」>「詳細オプション」>「スタートアップ設定」からセーフモードを起動できます。必要最小限のドライバだけで起動するので、問題の切り分けに有効です。
まとめ:Lenovoブートメニューは、いざという時の強い味方
いかがでしたか?Lenovoのブートメニューは、一見するとマニアックな機能に思えますが、その実態は「起動するデバイスを、その場でサクっと変えられる便利な切り替えスイッチ」です。
新しいことに挑戦する時も、困った事態に陥った時も、このブートメニューへのアクセス方法さえ知っていれば、選択肢と解決の可能性が大きく広がります。最初はタイミングが難しくても、何度か試せば必ずコツがつかめます。
この記事が、あなたのLenovo PCライフを、より自在で安心なものにする手助けとなれば幸いです。
