「LenovoのパソコンをUSBメモリから起動させたいのに、なぜかうまくいかない…」
「BIOS設定が難しすぎて、どこを触ればいいかわからない」
そんなふうに困っていませんか? OSの再インストールやシステム修復、データの救出のためにUSBブートが必要な場面は多いものの、Lenovo機種固有の設定やSecure Boot(セキュアブート)などの機能が壁になって、思うように進まないことがよくあります。
実は、多くのUSB起動の問題は、ほんの数カ所の設定を確認・変更するだけで解決できることがほとんどです。この記事では、LenovoパソコンでUSBから確実に起動させるための方法を、初心者の方にもわかりやすく、ステップバイステップで解説していきます。
LenovoでUSB起動が失敗する主な原因はこの3つ
まずは、なぜUSBメモリから起動できないのか、その原因を探りましょう。闇雲に設定をいじる前に原因を特定できれば、解決への道筋が見えてきます。主な原因は以下の3つに集約されます。
- 原因1:起動可能なUSBメディアが正しく作成されていない
これが最も根本的で多い原因です。単にISOファイルをUSBメモリにコピーしただけではダメ。専用のツールを使って「ブート可能な」メディアを作成する必要があります。また、使用したUSBメモリ自体の容量不足や物理的な不具合が原因のことも。 - 原因2:BIOS/UEFI設定(特にセキュアブート)がUSB起動をブロックしている
最近のLenovoを含むほとんどのパソコンは、セキュリティ機能として「Secure Boot」をデフォルトで有効にしています。これは不正なソフトウェアの起動を防ぐすばらしい機能ですが、Microsoftが署名していないOS(多くのLinuxディストリビューションや修復ツールなど)の起動も阻止してしまいます。USBから起動するためには、この設定を一時的に無効化する必要があります。 - 原因3:起動モード(UEFI/Legacy)とUSBメディアの形式が一致していない
現代のパソコンには主に「UEFI」と「Legacy(CSMとも呼ばれる)」という2種類の起動方式があります。作成したUSBメディアが「UEFIモード用」なのか「Legacyモード用」なのかによって、必要なBIOS設定やUSBメモリのフォーマット形式(FAT32かNTFSか)が変わります。これが一致していないと、ブートメニューにUSBが表示されなかったり、選択しても真っ暗な画面のまま進まなかったりします。
ステップ1:絶対に外せない、起動可能USBメディアの正しい作り方
まずは土台となるUSBメディアを確実に作りましょう。ここを適当に済ませると、後のすべての工程が無駄になります。
信頼できるメディア作成ツールを選ぶ
目的に応じて、以下のツールを使い分けるのが確実です。
- Windowsのインストール/修復用なら「Media Creation Tool」が最適
Microsoftが公式に無料提供しているツールです。最新版のWindowsインストールメディアを、ほとんどミスなく作成できます。公式サイトからダウンロードして、指示に従って進めるだけです。 - Linuxやその他のシステム用なら「Rufus」がおすすめ
軽快で高機能な無料ツールです。様々なISOファイルからUEFIまたはLegacyブートに対応したUSBメディアを作成できます。フォーマット形式やパーティション方式も細かく選択できるので、上級者にも愛用されています。
使用するUSBメモリの要件を確認
- 容量:Windows 10/11の場合は最低8GB、余裕を持って16GB以上のものを用意しましょう。Linuxなど軽量なOSであれば4GBでも可能な場合が多いです。
- 中身:USBメディア作成の過程で中身は全て消去されます。必ず重要なデータのバックアップを取ってから作業を始めてください。
- 信頼性:できるだけメジャーなブランドの新品、または状態の良いものを使いましょう。古いものや粗悪品は書き込みエラーの原因になります。
ステップ2:LenovoのBIOS/UEFI設定画面に入る2つの方法
USBメディアが準備できたら、次はパソコン側の設定です。そのためにはまず、BIOS/UEFI設定画面に入る必要があります。Lenovoには便利な独自機能があるので、ご自身の機種に合った方法を試してみてください。
方法1:超簡単! 「Novoボタン」を使う(おすすめ)
多くのLenovoノートパソコンには、電源ボタンとは別に小さな「Novoボタン」が付いています。本体の側面や背面にある、針で押すタイプの小さな穴の場合もあります。
- パソコンの電源を完全に切る。
- 電源ケーブルは接続したままで構いません。
- Novoボタンを探して、クリックまたはピンなどで軽く押す。
- すると「Novo Button Menu」という青い画面が表示されます。
- 矢印キーで「BIOS Setup」を選択してEnterキーを押せば、設定画面に入れます。
方法2:起動時に特定のキーを押す(従来の方法)
Novoボタンがないデスクトップモデルなどでは、この方法を使います。
- パソコンを再起動するか、電源を入れます。
- Lenovoのロゴが表示される瞬間から、F2キー(または場合によってはFn+F2)を連打します。
- BIOS設定画面が表示されます。
もしBIOS設定画面ではなくWindowsが起動してしまったら、タイミングが難しかったということです。もう一度挑戦するか、前述の「Novo Button Menu」から「BIOS Setup」を選ぶ方法が確実です。
ステップ3:USB起動を成功させる必須設定項目4つ
いよいよ核心部分です。BIOS/UEFI設定画面に入ったら、以下の4つの項目を順番に確認・変更していきましょう。画面のデザインは機種によって異なりますが、項目名はほぼ共通です。
設定1:Secure Boot(セキュアブート)を無効化(Disabled)にする
これが最も重要なステップです。
- 設定画面で「Security」タブまたは「Authentication」タブを探します。
- 「Secure Boot」という項目を見つけます。
- 現在の設定が「Enabled」になっている場合は、矢印キーやEnterキーで選択肢を開き、「Disabled」に変更します。
- 変更を保存するかどうか確認されるので、「Yes」を選択します。この段階ではまだ保存せず、次の設定も終えてから一括保存するのが一般的です。
設定2:起動モード(Boot Mode)を確認・変更する
- 「Boot」タブに移動します。
- 「Boot Mode」または「UEFI/Legacy Boot」という項目を探します。
- ここで、「UEFI Only」「Legacy Only」「Both」などの選択肢があるはずです。もし作成したUSBメディアがどちらの形式かわからない場合は、「Both」または「Legacy Support」を有効にするのが無難です。これで両方のモードに対応できます。
- わかっている場合の目安:
- UEFIモード用のUSB → 「UEFI Only」に設定。
- Legacyモード用のUSB → 「Legacy Only」に設定。
設定3:USB Boot機能が有効(Enabled)になっているか確認
- 同じ「Boot」タブ内をさらに探します。
- 「USB Boot」という独立した項目がないか確認します。
- もしあって「Disabled」になっていたら、「Enabled」に変更します。
設定4:ブート順序(Boot Order/Priority)を変更する
- 「Boot」タブ内に「Boot Priority」や「Boot Order」といったリストがあるはずです。
- 矢印キーや「+/-」キーを使って、リスト内の「USB HDD」や「UEFI: [USBデバイス名]」といった項目を、一番上(1st Boot)に移動させます。
- これで次回起動時、内蔵ドライブよりも先にUSBメモリから起動を試みるようになります。
すべての設定が終わったら、必ず保存して終了
- 多くの場合、F10キーを押すと「Save & Exit」の確認画面が出ます。
- 「Yes」を選択して設定を保存し、パソコンが再起動します。
ステップ4:ブートメニューから直接USBを選んで起動する(裏ワザ)
実は、上記のブート順序の変更をしなくても、その時だけUSBから起動する裏ワザ的な方法があります。それが「ブートメニュー」の活用です。
- パソコンの電源を入れるか、再起動します。
- Lenovoのロゴが表示されたら、F12キー(またはFn+F12)を連打します。
- すると、「Boot Menu」という小さなウィンドウが開き、検出されたすべての起動デバイス(内蔵SSD、USBメモリ、ネットワークなど)が一覧表示されます。
- 矢印キーで「USB HDD」や「UEFI: [USBデバイス名]」を選択し、Enterキーを押します。
これで、その回だけUSBメモリから起動します。BIOS設定を変更するのが不安な方は、まずこの方法を試してみるのがおすすめです。また、Novoボタンメニューからも「Boot Menu」を直接開くことができます。
それでもダメなときのトラブルシューティング集
上記の手順をすべて踏んでもまだUSB起動ができない場合、次の点をチェックしてみてください。
- チェック1:USBメディアの再作成 → 異なる作成ツール(例:Rufusで失敗したらMedia Creation Toolで、など)を使って、最初から作り直してみてください。
- チェック2:USBポートを変えてみる → パソコンの前面ポートではなく、背面のUSBポート(特にUSB 2.0のポート)に差し替えて試してみてください。給電や認識の安定性が向上することがあります。
- チェック3:別のUSBメモリで試す → 使用しているUSBメモリ自体に問題がある可能性があります。別のメーカーや別の容量のもので試してみましょう。
- チェック4:BIOSのデフォルト設定をロードする → 設定を弄りすぎてわからなくなったら、BIOS設定画面内で「Load Default Settings」や「Load Optimized Defaults」を選択し、一旦工場出荷状態に戻してから、もう一度必要な設定だけを行ってみてください。
まとめ:LenovoでUSB起動を確実に成功させるコツ
いかがでしたか? LenovoでのUSB起動は、Secure Bootの設定、起動モードの確認、ブートメニューの活用という3つのポイントを押さえるだけで、ほとんどの問題は解決します。
特に「Novoボタン」はLenovoユーザーならではの強力な味方です。BIOS設定に入るのも、ブートメニューを開くのも、このボタンひとつで簡単にできます。まずはブートメニューから直接USBを選択して起動できるか試し、ダメならSecure Bootの無効化を疑う、という流れが最も効率的でしょう。
OSの再インストールなど重要な作業を行う前には、くれぐれも大切なデータのバックアップをお忘れなく。このガイドが、あなたのLenovoでのUSB起動を成功させる一助となれば幸いです。
