LenovoのPCを初期化しようと思ったとき、あなたはどんな気持ちですか?
「パソコンが重くなってしまった」「知人に譲る前にきれいにしたい」「不調の原因を根本から解決したい」…きっかけは様々でも、その先にある「失敗したらどうしよう」という不安は、多くの人が感じているものです。
特にPCの初期化は、作業中のちょっとした手順の間違いや、事前準備の不備が原因で、大切なデータを失ってしまうリスクがあります。でも大丈夫。この記事では、LenovoのPCを安全かつ確実に初期化するための手順を、重要なポイントとよくある落とし穴を交えて、一つひとつ丁寧に解説していきます。
パソコンに詳しくない人でも必ずできるように、Windows 10とWindows 11の両方に対応した方法を紹介しますので、安心して読み進めてくださいね。
初期化を始める前に絶対に確認すべき4つの準備
いきなり初期化作業に入るのは、料理で言えば「下ごしらえ」をせずに火にかけるようなものです。まずは以下の4つの準備を必ず済ませましょう。この準備が、後の作業をスムーズにし、トラブルを未然に防ぎます。
1. 大切なデータのバックアップ(最重要)
これは繰り返しても足りないほど重要です。初期化はPCを工場出荷時の状態に戻すため、Cドライブ(「ドキュメント」「ピクチャ」「デスクトップ」など)に保存されているデータはすべて消去されます。
必ず外付けハードディスクやUSBメモリ、クラウドストレージサービスに大切なファイルをコピーしてください。メールの設定やお気に入り(ブラウザのブックマーク)も忘れずに。
2. 電源の確保と安定した環境
初期化中に電源が切れると、最悪の場合PCが起動できなくなる可能性があります。ノートパソコンは必ずACアダプタに接続し、満充電に近い状態にしておきましょう。作業中は30分から1時間程度かかることもあるので、途中で中断しない環境を整えてください。
3. 必要なソフトウェアとライセンス情報のメモ
Microsoft OfficeやAdobeソフトなど、購入後にインストールした有料ソフトは、再インストールが必要になります。プロダクトキーやライセンス認証に必要なアカウント情報を事前に確認しておきましょう。特にOfficeはマイクロソフトアカウントに紐づいていることが多いので、アカウントとパスワードがわかるか確認を。
4. 回復ドライブの作成(任意だが強く推奨)
PCが深刻な問題で起動できなくなった場合に備えて、USBメモリ(16GB以上推奨)を使って「回復ドライブ」を作成しておくと安心です。「回復ドライブ」で検索すれば作成方法が出てきます。保険のようなものですので、特に中古で購入したPCなど、付属のリカバリーメディアがない場合は作成を検討しましょう。
【ケース別】Lenovo PCを初期化する3つの主要な方法
いよいよ本題です。LenovoのPCを初期化する方法は、主に「PCの状態」によって選択肢が分かれます。以下、最も一般的な方法から順に説明します。
方法1: Windowsが正常に起動する場合 – 「このPCを初期状態に戻す」機能を使う
Windowsが普通に起動し、設定画面に入れる状態であれば、これが最も簡単で安全な方法です。
- スタートメニュー → 「設定」(歯車のアイコン)を開きます。
- 「更新とセキュリティ」 (Windows 10) または 「システム」 → 「回復」 (Windows 11) をクリック。
- 「このPCをリセットする」の項目にある 「PCの初期状態に戻す」 または 「リセットする」 ボタンをクリックします。
- ここで重要な選択肢が現れます。
- 「ファイルを保持する」:個人用ファイル(ドキュメントや写真など)は残したまま、アプリと設定を削除します。軽い不調の解決や、ユーザーアカウントだけを綺麗にしたい場合に。
- 「すべて削除する」:完全な初期化。個人ファイル、アプリ、設定の全てを削し、工場出荷時の状態に戻します。他人に譲渡する場合や、根本的な問題の解決を目指す場合はこちらを選択。
「すべて削除する」を選んだ場合のさらに重要な選択肢:
- 「ドライブを完全にクリーニングする」 (Windows 10) または 「データ消去を変更する」 → 「ファイルの削除とドライブのクリーニング」 (Windows 11)
- 「ローカル再インストール」(推奨):PC内に保存されている回復イメージを使って初期化します。インターネット接続が不要です。
- 「クラウドダウンロード」:Microsoftのサーバーから最新版のWindowsをダウンロードして初期化します。大容量のデータ通信(約4GB)が発生しますが、最新の状態で再インストールできます。
この方法のメリットは、操作が直感的で、Windowsが自動的に必要な手順を進めてくれる点です。失敗のリスクが最も低い方法と言えるでしょう。
方法2: Windowsが起動しない場合 – 「回復環境」から初期化する
パソコンが起動しない、または頻繁にフリーズして設定画面までたどり着けない場合は、「Windows回復環境」から起動します。
- PCの電源を入れ、Lenovoのロゴが表示されたらすぐに電源ボタンを長押しして強制終了します。この「起動→強制終了」を合計2回行います。
- 3回目に起動しようとすると、「自動修復を準備しています」と表示され、「オプションの選択」画面(青い画面)が立ち上がります。
- 「トラブルシューティング」 → 「このPCを初期状態に戻す」 を選択します。その後は方法1のステップ4以降と同様の選択肢が現れ、初期化を進められます。
方法3: 従来型の方法 – 「Novoボタン」からリカバリーする (一部モデル)
一部のLenovoノートパソコンには、専用のリカバリーモードへ起動するための小さなボタン「Novoボタン」が側面などに付いています。マニュアル針で押すタイプのものです。
- PCの電源を完全に切ります。
- 画面上の電源ボタンではなく、「Novoボタン」 を探して押します。
- 起動メニューが表示されるので、矢印キーで 「System Recovery」 を選択します。
- 表示される画面の指示に従って進めると、工場出荷時のイメージで復元が開始されます。この方法は、購入時の状態(最初にインストールされていたソフトやドライバーを含む)に完全に戻ります。
絶対に避けたい!初期化でよくある失敗とその対策
ここまでが手順ですが、ここからが本当に大切な「知恵」の部分です。多くの人がハマってしまう落とし穴を知っておきましょう。
失敗例1: 「BitLocker回復キー」の聞き逃し
Windows 10/11 Proなどでドライブの暗号化(BitLocker)が有効になっている場合、初期化の過程で 「BitLocker回復キー」 の入力を求められることがあります。これはMicrosoftアカウントに紐づけてオンラインで保存しているか、ファイルとして保存しているはずです。これを失うとドライブのデータに永遠にアクセスできなくなるため、事前に外部HDDなどにバックアップしておくか、マイクロソフトアカウントのページで確認方法を調べておきましょう。
失敗例2: ドライバーやLenovo固有機能の喪失
特に「方法1」で「すべて削除する」を行った場合、Windowsはクリーンな状態で再インストールされますが、Lenovo製の便利な管理ソフト(Lenovo Vantageなど)や、最適化されたグラフィックス・サウンドドライバーは削除されてしまいます。初期化後は、Lenovoのサポートサイトから「PC本体のモデル番号」(型番)を確認し、必要なドライバーをダウンロードして再インストールすることをお勧めします。これで、バッテリー管理やハードウェア設定が本来の使いやすさを取り戻します。
失敗例3: インターネット接続ができない
特に無線LAN(Wi-Fi)のドライバーが標準で入っていない場合、初期化直後は有線LANでしかインターネットに接続できないことがあります。あらかじめ有線LAN環境を準備するか、またはスマートフォンの「USBテザリング」機能を使う方法も覚えておくと、いざという時に安心です。
初期化が完了したら最初に行うべき5つの設定
初期化が無事完了し、真っ新なデスクトップが現れたら、やるべきことは「とにかくWindows Update」です。セキュリティと安定性のため、以下の手順を進めましょう。
- Windows Updateを徹底実行:設定→「更新とセキュリティ」から更新をチェックし、全ての重要更新をインストールします。再起動を求められたら素直に従い、更新がなくなるまで数回繰り返します。
- ドライバーの更新:前述の通り、Lenovoサポートサイトから、あなたのPCの型番に対応した主要なドライバー(チップセット、グラフィックス、オーディオ、無線LANなど)をインストールします。
- Lenovo Vantageのインストール:これはLenovoユーザーにとっての「司令塔」です。ハードウェア診断、バッテリー充電モードの設定、ドライバー更新の一元管理などができるので、Microsoft Storeからインストールしましょう。
- 必要なアプリの再インストール:ブラウザやセキュリティソフト、Officeなど、必要なアプリを改めてインストールします。
- バックアップからのデータ復元:準備段階でバックアップした大切なファイルを、新しい環境にコピーして戻します。これを機に、ファイル整理の習慣をつけるのも良いですね。
それでも不安なとき、トラブルが起きたときの最終手段
ここまで丁寧に進めても、まれに初期化が途中で止まってしまったり、エラーメッセージが出て先に進めないことがあります。
- エラーコードが出た場合:画面に表示されたエラーコード(例:0xC0000001)をそのままメモし、ネット検索してください。マイクロソフトの公式サポートページや、多くのユーザーが同じ問題と解決策を共有していることがあります。
- Lenovo公式サポートに相談:日本法人のサポートページには、豊富なQ&Aやコミュニティフォーラムがあります。電話サポートやチャットも活用できるモデルがあります。
- プロの手を借りる選択肢:どうしても自力で解決できず、PCに重要なデータが残ったままの状態が不安な場合は、データ復旧サービスやパソコン修理店に相談することを躊躇しないでください。初期化前の状態から専門的にデータを救出してくれる場合もあります。
まとめ:LenovoのPC初期化は、準備と正しい知識で必ず成功する
いかがでしたか? LenovoのPCを初期化する方法は、一見すると専門的な作業に思えるかもしれません。しかし、その本質は「流れに沿った正しい選択」を一つひとつ積み重ねていくだけの作業です。
今回お伝えした
- 「データバックアップ」という絶対条件
- 「PCの状態に応じた3つの方法」 という選択肢
- 「BitLockerやドライバー」 というよくある落とし穴
この3つの柱さえ押さえておけば、あなたのLenovo PCの初期化は、きっと成功に導けるはずです。この記事が、あなたの大切なPCを蘇らせ、次の快適なデジタル生活の確かな一歩となることを願っています。
