最近、「Ryzen 7040シリーズ」を搭載したミニPCが注目を集めています。
小型ながらもデスクトップ級のパフォーマンス、そしてAI処理までこなすその実力。この記事では、実際におすすめできる5機種をピックアップし、「性能」「静音性」「使い勝手」の観点から徹底的に紹介します。
Ryzen 7040シリーズとは？ミニPCとの相性が良い理由
Ryzen 7040シリーズは、AMDの最新アーキテクチャ「Zen 4」を採用したプロセッサ。4nmプロセスで製造され、8コア16スレッドという高い並列性能を備えつつ、TDP（消費電力）は最大54Wと省電力です。
また、内蔵グラフィックスには「Radeon 780M（RDNA 3）」を搭載し、軽めの3Dゲームや動画編集、AI画像生成などもこなせるのが大きな魅力。
さらに、この世代では新たに「Ryzen AIエンジン」を搭載。AIによる映像処理や音声認識、リアルタイム背景除去などをCPUレベルで実行できます。
つまり、これまでノートPCや大型デスクトップでしかできなかったAIタスクが、片手サイズのミニPCでも可能になったというわけです。
ミニPCに求められる4つの要素
ミニPCを選ぶうえで、チェックしておきたいポイントは以下の4つです。
- 性能（CPU・GPU）
Ryzen 9やRyzen 7を搭載したモデルは動画編集やAI処理にも強く、Ryzen 5でも日常用途には十分。 - 静音性・冷却設計
小型ゆえに熱がこもりやすいため、冷却構造とファン制御の優秀さが快適さを左右します。 - 拡張性・接続性
USB4、HDMI、DisplayPort、2.5G LANなど、多彩なポートを持つ機種は作業環境の柔軟性が高い。 - 価格・コストパフォーマンス
性能と静音性のバランスを見極めて、自分の用途に合う価格帯を選ぶことが大切です。
Ryzen 7040搭載ミニPCおすすめ5選
ここからは、実際に人気と評価の高い5モデルを紹介します。いずれも「静音性」「AI対応」「高性能」を兼ね備えた注目機です。
1. MINISFORUM Venus UM790 Pro（Ryzen 9 7940HS）
Ryzen 9 7940HSとRadeon 780Mを搭載したハイエンドモデル。
デスクトップ顔負けの処理性能を持ちながら、手のひらサイズで騒音も抑えられています。
動画編集・AIイラスト生成・ゲーム配信といった重めの用途にも対応可能。
レビューでは「高負荷でも静か」「長時間作業でも温度が安定」と評判です。
USB4ポートや2.5GbE LANも搭載し、拡張性も抜群。
2. Beelink SER7（Ryzen 7 7840HS）
Ryzen 7 7840HS搭載のコスパモデル。
8コア16スレッドで、AI処理・クリエイティブ作業も快適にこなせます。
静音性にも定評があり、30分の高負荷テストで約46dBという低騒音を実現。
小型筐体ながら冷却設計がしっかりしており、オフィスでも自宅でも静かに動作します。
価格と性能のバランスが取れた万能型ミニPCです。
3. MINISFORUM UM780 XTX（Ryzen 7 7840HS）
同じ7840HS搭載モデルでも、こちらはクリエイター向けの上位機。
メモリ64GB／SSD 2TBまで拡張でき、AIアプリや4K動画編集にも余裕があります。
冷却にはベイパーチャンバー構造を採用しており、長時間稼働でも熱ダレが少ないのが特徴。
ファンの回転音も控えめで、在宅ワークや配信にも最適な静音モデルです。
4. GMKtec NucBox K7（Ryzen 7 7840HS）
デザイン性に優れたスタイリッシュモデル。
USB4、HDMI×2、DisplayPortなど出力端子が豊富で、最大4画面出力に対応。
AI搭載アプリや動画編集、画像生成を快適にこなせます。
約6万円台と価格が抑えられており、コスト重視で高性能を求める人にぴったり。
ファンノイズも非常に低く、静音性を重視するユーザーにおすすめです。
5. GMKtec M6 Ultra（Ryzen 5 7640HS）
Ryzen 5 7640HS搭載のエントリーモデル。
性能はやや抑えめながら、AI処理・動画視聴・Office作業など日常用途では十分。
価格は4万円前後と手が届きやすく、省スペース性・省電力性も魅力。
「高性能AI処理を試してみたいけど、まずは手軽に」という人に最適です。
高性能AI処理が可能な理由
Ryzen 7040シリーズの最大の特徴は、CPU内部に統合された「Ryzen AIエンジン」。
これにより、AIによる画像補正、音声認識、顔追跡、リアルタイム背景ぼかしなどの処理をCPU側で実行できます。
GPUや外部NPUを必要としないため、ミニPCでもAIタスクを軽快にこなせるのが強み。
さらに、Radeon 780MによるGPU支援も加わることで、AI画像生成（Stable Diffusionなど）や映像エンコード処理のスピードが向上します。
この組み合わせが、7040シリーズが“AI時代のミニPC”と呼ばれる所以です。
静音性の評価と実測データから見る実力
「高性能＝うるさい」という常識を覆すのがRyzen 7040ミニPCの特徴。
たとえばBeelink SER7では、高負荷時でも約46dB。一般的なノートPCより静かです。
MINISFORUM UM790 Proでも「CPU＋GPUフル稼働時でも耳障りな音がしない」との実測レビューが多く見られます。
冷却構造にヒートパイプやベイパーチャンバーを採用するモデルも増えており、熱がこもらず安定動作が可能。
VESAマウント対応でモニター裏に設置しても、騒音を感じにくいのもポイントです。
購入時のチェックポイント
選ぶ前に、次の点を確認しておきましょう。
- TDP設定の違い：同じチップでも35W設定と54W設定で性能が変わる。
- メモリ・ストレージの増設可否：スロット構成や冷却余裕を確認。
- 保証とサポート体制：国内サポートがあるブランドが安心。
- 用途とのマッチング：動画編集やAI用途ならRyzen 7以上、オフィス用途ならRyzen 5でも十分。
静音重視なら、筐体がやや大きめで冷却余裕のあるモデルを選ぶと良いでしょう。
まとめ：Ryzen 7040搭載ミニPCで“静かに賢く”作業する時代へ
Ryzen 7040シリーズは、ミニPC市場に「高性能AI処理」「静音性」「省スペース性」という三拍子をもたらしました。
特にRyzen 9 7940HSやRyzen 7 7840HSを搭載したモデルは、動画編集・AI活用・在宅ワークなど幅広い用途でデスクトップ代替になり得ます。
もしあなたが「静かでパワフル、しかもAI対応のコンパクトPC」を探しているなら、ここで紹介した5機種のいずれかを選べば間違いありません。
Ryzen 7040搭載ミニPCおすすめ5選！高性能AI処理と静音性を徹底比較
このキーワードの通り、これからの小型PCは“静かで賢い相棒”になる時代です。
