音楽を“ただ聴くだけ”から“味わう”時代へ。
ワイヤレスイヤホンの進化はここ数年で飛躍的に進み、いまや「ハイレゾ対応」という言葉を耳にすることも増えました。
この記事では、ハイレゾ対応のワイヤレスイヤホンを中心に、選び方のポイントと注目のモデル8選を紹介します。
ハイレゾとは？高音質の秘密をやさしく解説
ハイレゾとは「ハイレゾリューション＝高解像度」の略。CDよりも多くの情報量を持ち、より原音に近いサウンドを再現できる音源です。
CDが16bit／44.1kHzなのに対し、ハイレゾは24bit／96kHz、あるいは192kHzといった高解像度。音の粒立ちや余韻、空気感まで感じられるのが特徴です。
しかし、ワイヤレスでは音声データをBluetoothで送るため、圧縮によって情報が失われることも。
そこで登場したのが、ハイレゾ相当の情報量を送れる高音質コーデック――LDACやLHDC、aptX Adaptiveなどです。
これらに対応したイヤホンを選ぶことで、ワイヤレスでも“ハイレゾ級”の体験が可能になります。
なぜハイレゾ対応のワイヤレスイヤホンが人気なのか
1. ストリーミングの高音質化
Amazon Music UnlimitedやApple Musicなど、主要サービスがハイレゾ音源を配信し始めています。
「せっかくの高音質配信を活かしたい」というユーザーが増え、対応イヤホンの需要が急上昇中です。
2. Bluetooth技術の進化
従来のBluetoothは音質より安定性重視でしたが、今は違います。
LDACやLHDCにより、990kbps（24bit/96kHz相当）といった高ビットレート伝送が可能になり、有線との差がほとんど感じられないレベルに。
3. 利便性と音質の両立
コードの煩わしさがないワイヤレスの快適さと、ハイレゾの繊細な音の両立。
この“二兎を追える”点が、多くのリスナーを惹きつけています。
ハイレゾ対応ワイヤレスイヤホンの選び方
ハイレゾ対応といっても、仕様や特徴は千差万別。以下のポイントを押さえておきましょう。
対応コーデックを確認する
LDAC、LHDC、aptX Adaptiveなど、ハイレゾ伝送可能なコーデックに対応しているかが最重要。
スマホ側も同じコーデックをサポートしていなければ、性能を活かしきれません。
ドライバ性能と音のチューニング
高音質を支えるのはドライバの質。10mm以上の大型ドライバや2ウェイ構成など、音の立体感に直結する部分です。
メーカー独自のチューニングも音のキャラクターを大きく左右します。
ノイズキャンセリングの性能
外音をしっかり遮断できれば、ハイレゾの繊細なニュアンスがより鮮明に。
逆にノイズが多い環境では、せっかくの音質も半減してしまいます。
装着感と利便性
長時間聴くなら軽さとフィット感も大切。
バッテリー持続時間やマルチポイント接続、外音取り込み機能などもチェックしましょう。
ハイレゾ対応のおすすめワイヤレスイヤホン8選
ここからは、人気・音質・機能のバランスに優れた8モデルをピックアップ。
価格帯は幅広く、初心者からオーディオ愛好家まで満足できるラインナップです。
1. Sony WF-1000XM5
LDAC対応の王道モデル。ノイズキャンセリング性能も業界トップクラス。
音の厚みと空間表現に優れ、ボーカルの艶やかさが際立ちます。ソニーらしいクリアで上品な音。
2. Technics EAH-AZ1000
10mmドライバ＋磁性流体ドライバによるハイレゾ再生。
重厚で安定した低音と、透き通る高域の両立が魅力。装着感の良さにも定評があります。
3. Anker Soundcore P40i
コスパ重視派におすすめ。LDAC対応で1万円以下という驚異の性能。
低音のパワーがあり、ポップスやロックとの相性が抜群です。
4. EarFun Air Pro 4
aptX Adaptive対応。ノイズキャンセリングと高音質を両立しつつ、価格を抑えた優秀機。
解像度の高い中高域が心地よく、ボーカルが前に出るタイプ。
5. SoundPEATS Air5 Pro Plus
LDAC対応の新世代モデル。中域が鮮明でバランスの良いサウンド。
軽量で長時間使用にも向いており、日常使いにぴったり。
6. Sony INZONE Buds WF-G700N
ゲーミング向けながら、LDAC対応の高音質設計。
音の定位が正確で、映画やゲームの臨場感も圧倒的です。
7. OPPO Enco Buds3 Pro
ハイレゾ対応を手軽に楽しみたい人に。
軽くてフィット感が良く、クリアで明るい音質。コスパ抜群の入門モデルです。
8. Audio-Technica ATH-TWX9
オーディオテクニカらしいナチュラルな音の再現力。
LDAC対応に加え、細部の再現力と安定した装着感でハイレゾ音源の良さを最大限に引き出します。
ハイレゾイヤホンをもっと楽しむためのコツ
- スマホ設定を確認
LDACやaptX Adaptiveが有効になっているかチェック。設定アプリで選択できます。 - 音源の品質を揃える
Spotifyなど通常配信は圧縮音源が多いため、ハイレゾ配信を選ぶのがおすすめ。 - 適正な音量で聴く
大音量ではなく、自然なバランスで聴くことで音の立体感や奥行きが際立ちます。 - イヤーピースを調整する
装着が緩いと音漏れ・低音不足の原因に。自分の耳に合うサイズを使うだけで音が変わります。
ハイレゾ対応のワイヤレスイヤホンで“音の世界”が変わる
ハイレゾ対応のワイヤレスイヤホンは、単なるガジェットではなく、音楽体験そのものを変える存在です。
お気に入りの曲を、これまでとは違う深みで味わえる――そんな喜びが、日常の中に溶け込んでいきます。
最後にひとつ。
イヤホン選びで迷ったら、「自分の耳が心地よい」と思える音を信じてください。
スペックも大切ですが、最終的に決めるのはあなたの感性です。
ハイレゾ対応のワイヤレスイヤホンで、高音質の世界に一歩踏み出してみませんか。
