「小さいのにパワフルなPCが欲しい」「でも、中国製って大丈夫？」
そんな疑問を持つ人に向けて、今回は小米（シャオミ）が手掛けたミニPC「Xiaomi Mini PC」を徹底レビューします。性能面だけでなく、安全性や実用性も含めて、リアルな視点で見ていきましょう。
超小型なのに高性能 ― スペックをざっくり紹介
まずは気になるスペックから。
小米Mini PCは、サイズがわずか112×112×38mm、重さ約437gという超小型設計。手のひらサイズながら、心臓部にはIntel Core i5-1240Pを搭載しています。
12コア16スレッドのCPUは、オフィス作業や動画視聴はもちろん、軽い画像編集やプログラミングまで余裕でこなせる性能です。
メモリは16GB DDR4、ストレージは512GBのNVMe SSD。起動もサクサクで、ブラウジングや資料作成など普段使いではストレスを感じません。
グラフィックスはIntel Iris Xeを採用。高負荷な3Dゲームには向きませんが、軽めのタイトルや動画編集、YouTube視聴などは快適です。
実際の動作感 ― 「静か」「速い」「熱くならない」
実際に使用した人のレビューを見ても「静音性が高い」「処理が速い」という声が多くあります。
Cinebench R23ではマルチ約10,000ポイント前後、CrystalDiskMarkでは読み込み約3,900MB/sと、性能面では一般的なノートPCをしっかり上回っています。
ファンノイズも控えめで、最大負荷時でも約40dBほど。
発熱も80℃程度に収まり、よほどの長時間高負荷でない限り問題ないレベルです。
省電力設計のPシリーズCPUを採用しているため、熱設計がしっかりしている印象です。
実用性の高さ ― 在宅ワークからリビングPCまで
「どこで使うか」でこのミニPCの魅力は変わります。
たとえば在宅ワークでは、モニター裏にVESAマウントして使えば、机の上がスッキリ。
テレワーク中にZoomやTeamsを開きながらブラウザや資料を操作しても、動作のもたつきはほとんど感じません。
リビング用PCとしても優秀です。
テレビにHDMIで接続すれば、NetflixやYouTubeの4K動画もスムーズ。Bluetooth 5.2対応なのでワイヤレスキーボードやマウスも快適です。
2.5GbE有線LANやWiFi6もサポートしており、ネットワーク周りの強さも魅力です。
また、Thunderbolt4ポートが1基備わっているため、外付けGPUボックスや高速ストレージを接続すれば、よりクリエイティブな用途にも対応できます。
小型ながら拡張性も抜群です。
中国製ミニPCの「安全性」はどうなのか
ここが気になる人も多いでしょう。
結論から言うと、「一般的な家庭用途なら特に問題はないが、ビジネスや機密データを扱う場合は注意が必要」です。
小米は世界的に知られる大手メーカーで、スマートフォンや家電製品で実績があります。
しかし、過去にはデータ通信や暗号化に関する指摘も報じられており、クラウド連携機能を使う際にはセキュリティ設定を確認しておくと安心です。
初期設定では中国版Windows 11 Homeが入っていることもあるため、日本語版にクリーンインストールするのがおすすめ。
また、Windows UpdateやBIOSの更新も公式サイト経由で行い、ファームウェアを最新状態に保つことで、リスクを最小限にできます。
耐久性とサポート ― 長く使うならここをチェック
ハードウェアの品質に関しては、アルミ合金ボディで剛性が高く、CNC加工された外装は高級感があります。
冷却構造も安定しており、長時間稼働してもパフォーマンスの落ち込みは少ないようです。
一方で、サポート体制は注意が必要です。
日本ではまだ正式販売チャネルが少なく、輸入品として流通しているケースが多いため、保証や修理対応は販売店次第になります。
購入前に「保証期間」「修理受付の有無」「返品対応」をしっかり確認しておきましょう。
国内販売店経由で購入できる場合は、初期不良対応や日本語サポートが付くこともあります。
長期利用を考えているなら、多少高くても正規取扱店からの購入をおすすめします。
競合との比較 ― BeelinkやMINISFORUMとの違い
ミニPC市場では、BeelinkやMINISFORUMといったメーカーも人気です。
それらと比べると、小米Mini PCは「デザイン性」「静音性」「ポート構成の豊富さ」で優位にあります。
Thunderbolt4や2.5GbE対応は、他社の同価格帯モデルにはあまり見られないポイントです。
逆に、独自の冷却ファン構造やメモリスロット拡張の自由度では、他メーカーに一歩譲る部分もあります。
どちらを重視するかで選び方が変わりますが、「静かでコンパクト、かつ普段使い中心」というユーザーには小米がベストバランスでしょう。
実際のユーザー評価と印象
海外フォーラムでは「見た目がMac miniのようでスタイリッシュ」「静かで速い」といったポジティブな意見が多く見られます。
一方で、「サポートが英語または中国語のみ」「BIOS設定の情報が少ない」といった不満も見受けられます。
全体的には「価格に対して十分すぎる性能」「作業用・家庭用どちらでも快適」という評価が主流。
省スペースPCを探している人にとっては、コストパフォーマンスの高さが際立つモデルです。
まとめ ― Xiaomi Mini PCは“使う人を選ばない万能機”
ここまで見てきたように、Xiaomi Mini PCはコンパクトながら実力派。
高性能CPU、豊富なポート、静音設計といった要素がバランス良くまとまっています。
一方で、中国製ならではのサポート体制やセキュリティへの意識は、購入前に確認しておくべきポイントです。
在宅ワークやセカンドPC、リビング用メディア端末など、多様な用途に対応できるこのミニPC。
「省スペースで、でもパワーは妥協したくない」そんな人にとって、最も現実的でコスパの高い選択肢の一つといえるでしょう。
Xiaomi Mini PCの性能レビュー！中国製ミニPCの安全性と実用性を徹底比較 ― 結論
性能面では文句なし、実用性も高く、見た目もスマート。
ただしサポートや安全性については、信頼できる販売元から購入し、適切に設定することが前提です。
それさえ押さえておけば、Xiaomi Mini PCは「小型PCの完成形」にかなり近い存在です。
手のひらサイズに詰め込まれたこのパワーを、ぜひあなたのデスクにも迎えてみてください。
