「あ、このWebページ、いつも見てるけど毎回同じ操作だな」
「気になる商品の在庫チェック、定期的にポチって確認するのめんどくさい…」
そんなふうに思ったことはありませんか?
実は、あなたのiPhoneには、こんな面倒なWeb関連の作業を自動化してしまう魔法のような機能が備わっています。その名も「ショートカット」。
でも、ショートカットって、どうやって使うの? 難しそう… そんな風に思っているあなた、もったいない!
この記事では、数あるショートカットの活用法の中から、特にWebページとの連携にフォーカスした、知ってトクする実践的な使い方をたっぷりとご紹介します。今まで知らなかったiPhoneの可能性に、きっと目からウロコが落ちますよ。
iPhoneショートカットって結局何ができるの? Web自動化のキホン
まずは、改めてショートカットの基本をおさらいしましょう。
iPhoneの「ショートカット」アプリは、一言でいうと “複数の操作をワンタップでまとめて実行するツール” です。2019年のiOS 13から標準搭載され、今ではiPhoneの「自動化」機能の中心的な存在になりました。
多くの方は、バッテリー節約や特定の翻訳、メモの作成など、iPhone単体で完結する便利レシピから使い始めます。でも、本当のスゴさはその先にあります。インターネット上の情報(Webページ)と自由に連携できること。
これが「Web自動化」の世界への扉です。自分の代わりにWebをチェックして、必要な情報だけを取ってきたり、定型的な入力を自動で済ませたり。ショートカットを使いこなせば、これまで繰り返してきた手作業をガラリと減らせるのです。
競合記事にない差別化ポイント:レシピを「覚える」から「作れる」へ
ショートカット関連の情報は、世の中にあふれています。主に3つのタイプがあるでしょう。
- 公式の基本操作ガイド
- 「〇〇する便利なショートカット10選!」といったレシピ集
- 特定の小技を紹介する断片的な情報
この記事が目指すのは、その一歩先。「便利なレシピをダウンロードする」受け身の使い方から卒業して、 「自分が欲しい自動化を自分で組み立てられる」レベルにあなたを導くことです。
大事なのは「なぜそのアクションを選ぶのか」という原理を理解すること。それを知れば、一つ応用がきくようになり、もう誰かのレシピに頼る必要がなくなります。今日は、そんな「一生モノのスキル」の核となる部分を、一緒に見ていきましょう。
真髄を体感!Webページから自動で情報を「抜き出す」技術
ショートカットのWeb自動化で、最も実用的でパワフルな応用の一つが、これです。
定期的に見るWebサイトから、必要な情報だけを自動で抽出する。
想像してみてください。
毎日、通勤電車の中で見ているニュースサイトのトップ記事のタイトルだけを、自動で通知してくれる。気になるあのiphoneアクセサリーの在庫情報を、自分でサイトを開かずとも「在庫アリ」と知らせてくれる。こんなことが、ショートカットで実現できるんです。
その仕組みの根幹にあるのは、主に4つのアクションの連携です。
Webページの詳細を取得:指定したURLのページ内容を丸ごと持ってくる、まさに「詳細」の名にふさわしいアクション。全ての出発点です。テキストを分割:持ってきたHTML(ウェブページの設計図)のテキストを、改行やカンマなど、指定した区切りでバラバラに分解。リスト状に整理します。リストから項目を取得:バラバラにしたリストの中から、「この行!」と指定した項目だけをピンポイントで取り出します。一致するテキスト:もっとスマートに抽出したい時に使う奥の手。ある特定のパターン(例えば「価格:」で始まる行すべて)にマッチするテキストを見つけ出します。
超実例:モバイルデータ通信量を自動記録する
頭の中でイメージしやすい、具体的な例を見てみましょう。
あなたがソフトバンクユーザーで、毎月のデータ使用量が気になっているとします。これまでは、毎日ブラウザでMy SoftBankにログインし、数字を確認し、メモ帳に手入力…という作業を繰り返していたかもしれません。
これを、以下のショートカットで一気に自動化できます。
- Safariで通信量の確認ページを開く
- 画面下の「共有ボタン」をタップし、出てきたメニューから「ショートカット」を選択
- 実行するショートカット(例えば「データ量を記録」)を選ぶ
たったこれだけで、ショートカットが裏で次のような作業を一瞬でこなしてくれます。
- 開いているページのHTMLを全て取得
- そのテキストを1行ずつにバラす
- 事前に調べておいた「通信量が書いてある行の番号」(例:40行目)から、数字だけをピックアップ
- 「GB」などの余分な文字を削除して、数字だけに整形
- その数字と今日の日付を一緒に、メモアプリやiphoneのNumbersスプレッドシートに自動で追記
一度このショートカットを作ってしまえば、次回からは「共有ボタン→ショートカット選択」の2ステップで記録完了。毎日の手間が驚くほど減ります。
この仕組みは、あらゆる「定期的にチェックするWeb情報」に応用可能です。
- 好きなECサイトでの価格変動の追跡
- ニュースサイトの最新見出し取得
- 限定商品の在庫情報監視
- 天気予報の数値の取得
…アイデア次第で無限に広がります。
Web自動化の先へ。外部サービスと“つなげる”応用術
Webからの情報「取得」だけでも十分便利ですが、ショートカットの可能性はもっと広いです。取得した情報を、別のサービスに“つなげる” ことで、自動化の幅が一気に広がります。
クラウドストレージと連携して、データを蓄積・活用する
先ほどのデータ通信量の例で、メモアプリに記録するのではなく、DropboxやGoogle Driveのアクションを使って、クラウド上のファイル(例えばCSV形式)に自動追記するようにできます。これで、iPhoneだけでなく、パソコンや他のデバイスからも、蓄積されたデータを簡単に見たり、グラフにしたりできるようになります。個人用の小さなデータベースが作れるわけです。
GitHubを使って、ショートカット自体をバックアップ・管理する
あなたが一生懸命作った便利なショートカット、もしiphoneを機種変更したり、誤って削除したりしたら…? そんな不安を解消するのが、バージョン管理システム「Git」との連携です。Working CopyなどのGitクライアントアプリとショートカットを組み合わせると、自作のショートカットをGitHubというサービスに自動バックアップできます。これで、変更履歴を管理したり、複数のiphoneで同じショートカットを使い回したりすることが可能になります。
SSHで遠隔操作!自宅のパソコンをコントロールする
これは少し上級者向けですが、可能性を示すととてもワクワクします。
ショートカット内でSSH(Secure Shell)アクションを使うと、自宅のMacやサーバーに、外出先から安全にコマンドを送ることができます。例えば、
「Hey Siri、そろそろ帰るからMacの電源入れておいて」
と声をかけると、帰宅時間に合わせて、遠隔で自宅のMacを起動させておく…そんなことも夢ではありません(※セキュリティ設定は十分に行ってください)。
究極の自動化:トリガーを設定して「全自動」にする
「ボタンを押す」ことすら忘れてしまう、そんな完全ハンズフリーの自動化も可能です。その鍵となるのが、ショートカットアプリ内の 「オートメーション」 機能です。これは、ある「きっかけ(トリガー)」が発生した時、自動的に特定のショートカットを実行してくれる仕組みです。
いくつかの実例を見てみましょう。
- バッテリーが減ったら賢く対応:「バッテリー残量が20%以下になった時」をトリガーに、省電力モードをONにするショートカットを実行。ついでに「最寄りのカフェを地図で表示」を追加すれば、充電スポットもすぐに見つかります。
- 朝のルーティンを一括実行:「午前7時のアラーム停止時」に、今日の天気とカレンダーの予定を音声で読み上げさせ、ニュースのヘッドラインを通知する。
- 場所や行動に反応:「自宅を出発したことを検知」したら、自動的に通勤経路のナビを起動し、お気に入りのプレイリストの再生を開始し、iphoneを低電力モードに切り替える。
- 背面タップでカスタム操作:設定→アクセシビリティ→タッチ→背面タップで、iphoneの背面をダブルタップorトリプルタップした時に実行するショートカットを割り当てられます。画面の向きロックのオン/オフを、振動フィードバック付きで切り替える、なんてことも。
「条件が満たされたら、自動で動き出す」この仕組みを理解すれば、あなたのiphoneは、もう単なるツールではなく、あなたの生活を先回りしてサポートするパートナーに変わります。
応用自在!iPhoneショートカットでWeb自動化を始める第一歩
ここまで読んで、「すごいけど、ちょっと難しそう…」と感じた方もいるかもしれません。大丈夫です。大きな木も、小さな種から。次のステップで、ゆっくり始めてみましょう。
- まずは「面倒」を見つける:あなたの日常で、「毎回同じことを繰り返しているな」と感じるWeb操作はありませんか? それが最高の出発点です。
- 既存レシピを“観察”する:まずは、ショートカットギャラリーサイトなどから、自分の目的に近いレシピをダウンロードしてみましょう。そして、一番の学習法は、そのショートカットを編集画面で開き、アクションの並びを一つひとつ眺めてみることです。「あ、このアクションの次にこれを繋げるのか」と発見があるはずです。
- 小さく作って、大きく育てる:いきなり複雑なものに挑戦すると挫折します。まずは「あるWebページのタイトルタグを取ってくる」だけの、2~3アクションのシンプルなショートカットを作って、動かしてみてください。成功したら、そこに「通知を送る」アクションを追加し、さらに「結果をメモに記録する」を追加…と、少しずつ機能を肉付けしていきましょう。
- 動かなかったら、途中経過を確認:思い通りに動かない時は、
結果を表示というアクションを、アクションとアクションの間に挟んでみてください。それぞれのアクションがどんなデータを次のアクションに渡しているのか、途中経過が見えるようになり、問題の場所が特定しやすくなります。
iPhoneショートカットのWeb自動化は、時間と情報の“自律”への投資
いかがでしたか? iPhoneショートカット、特にそのWeb自動化の力は、単なる「便利ツール」の領域を超えていると感じてもらえたでしょうか。
これは、iphoneというデバイスを、あなたの代わりにネットの海を泳ぎ、必要な情報だけを釣り上げ、整理し、記録し、ときには他のサービスに指令を出す“パーソナル・デジタル・エージェント” に変えるための技術です。
情報が溢れ、時間がいくらあっても足りない現代で、この技術を身につけることは、自分自身の時間と注意力を最適化するための、最高の投資と言えるでしょう。便利なレシピを使いこなすその先に広がる、この「自分で組み立てる世界」への第一歩を、ぜひ今日から踏み出してみてください。
あなたのiphoneが、きっと今よりもっと賢く、あなたらしい相棒に変わっていくはずです。
