「小さいパソコンって、本当に快適に使えるの？」
そう思ったことがある人は多いと思います。最近はノートPCやタブレットが主流になっていますが、デスクトップの安定性や拡張性を求める声も根強いですよね。
そんな中、注目を集めているのがi CLASSミニPCです。見た目は手のひらサイズなのに、動画編集やマルチディスプレイ作業もスムーズにこなすという実力派。今回は、その性能をじっくり検証しながら、なぜ“コンパクトでも快適に動く”のかを掘り下げていきます。
i CLASSミニPCとは？省スペース×高性能の次世代デスクトップ
i CLASSミニPCは、パソコン工房の「iiyama PC」ブランドから登場した超小型デスクトップです。
筐体の容積はわずか約1.9リットル。手のひらに収まるほどのサイズながら、第13世代・第14世代のIntel Coreプロセッサーを搭載し、デスクトップPC並みの処理能力を発揮します。
本体サイズは約80×155×155mmと非常にコンパクト。机の上に置いても圧迫感がなく、VESAマウント対応でモニター背面に取り付けることも可能です。
つまり、「場所を取らない」「見た目がスッキリ」「静か」という三拍子が揃ったパソコン。リビングやオフィス、テレワーク環境にもぴったりです。
コンパクトなのにパワフル！その理由を性能面から分析
第13・14世代Intel Core搭載でデスクトップ級の処理能力
ミニPCと聞くと、モバイル向けの低消費電力CPUを想像しがちですが、i CLASSミニPCは一味違います。
Core i5やi7など、デスクトップ向けの第13・14世代Intel Coreプロセッサーを搭載しており、TDP65Wクラスの高性能CPUをそのまま小型筐体に収めています。
その結果、オフィスソフトの操作やブラウジングはもちろん、動画編集やRAW現像といった負荷の高い作業もスムーズ。
実際、ベンチマークテストではPCMark10で約3,800ポイント前後を記録し、一般的なノートPCを大きく上回るスコアを出しています。
グラフィックスも妥協なし。Iris Xeで映像も滑らか
GPU非搭載の構成でも、Intel Iris Xeグラフィックスによって高い描画性能を実現。
4K動画再生や軽い3Dゲーム、Adobe Lightroomでの写真編集程度なら問題なくこなせます。
さらに、メモリをデュアルチャネル構成にするとグラフィック性能がぐっと向上するため、購入時はメモリ2枚差しがおすすめです。
静音・冷却設計が秀逸。熱のこもらないミニマルボディ
高性能CPUを詰め込むと心配になるのが熱問題ですが、i CLASSミニPCはその点も抜かりありません。
筐体内部に効率的なエアフローを確保し、小型ながらも冷却ファンとヒートシンクを最適配置。
レビューでは「動画再生中でも動作音が気にならない」「アイドル時はほぼ無音」といった声もあり、静かな環境でも安心して使えます。
使ってわかった快適さ。用途別の実用性チェック
1. オフィスワーク・在宅勤務
Word、Excel、Zoomなどの基本業務は余裕で動作。
マルチディスプレイ（最大4画面）に対応しているので、資料を見ながらメール返信したり、複数ブラウザを並べて作業することも可能です。
消費電力も低く、省エネ運用ができる点も魅力。
2. 動画視聴・エンタメ用途
4KモニターにHDMIやDisplayPortで出力でき、YouTubeやNetflixの高画質動画もスムーズ。
ファンノイズが非常に小さいため、映画や音楽鑑賞の邪魔をしません。
リビングのテレビ裏に設置して“隠れPC”として使う人も増えています。
3. 写真・動画編集
統合グラフィックス環境でも、フルHD編集程度なら問題なし。
Adobe Premiere ProやDaVinci Resolveなどを使う場合でも、軽量プロジェクトなら快適に扱えます。
NVMe SSD＋大容量HDD構成にすれば、データ保存もスピーディに。
4. ゲームプレイ
「ゲーミングPC」としての用途は限定的ですが、軽量ゲームなら十分対応可能です。
たとえば、MinecraftやVALORANTなどはフルHDで安定して動作。
ただし、最新の3Dタイトルを高設定で遊びたい場合は、外部GPU搭載モデルを検討したほうが良いでしょう。
豊富な接続端子で拡張性も抜群
ミニPCにありがちな「端子が少ない問題」も、i CLASSでは見事に解消されています。
前面・背面にUSB 3.2、USB-C、HDMI、DisplayPort、D-Sub、有線LAN（2.5Gbps）などを完備。
Wi-Fi 6EやBluetoothも対応モデルが用意されており、ワイヤレス環境でも快適です。
さらに、内部にはM.2 NVMe SSDスロットと2.5インチストレージベイを備えており、SSD＋HDDのデュアル構成も可能。
ミニサイズながら拡張性をしっかり確保している点は、他の小型PCにはなかなか見られない強みです。
デザインと設置性。小さくても“見せる”PC
マットブラックを基調としたシンプルなデザインで、オフィスにも家庭にも馴染みやすい外観。
手のひらサイズの本体をモニタ背面に取り付ければ、ケーブルもスッキリ。
「PCを置く場所がない」という悩みをスマートに解決してくれます。
また、重量も軽いため持ち運びも容易。必要なときだけ接続して使う「据え置きでも持ち運べるデスクトップ」としても優秀です。
メリットと注意点をまとめてみた
メリット
- 超コンパクトながら第13・14世代CPUで高性能
- ファンノイズが小さく、リビングでも静か
- 最大4画面出力に対応し作業効率が高い
- 拡張性が高く、ストレージ増設も容易
- BTO構成で自分好みにカスタマイズできる
注意点
- 外部GPUを搭載していないため、重量級3Dゲームには不向き
- 冷却スペースが限られるため、長時間の高負荷作業では温度上昇に注意
- モデルによって端子構成が異なるため、用途に合わせた選択が必要
どんな人におすすめ？
i CLASSミニPCは、以下のような人に特におすすめです。
- コンパクトで高性能なデスクトップを探している人
- テレワークや在宅勤務でデスクスペースを有効活用したい人
- 静音性重視でリビング設置を考えている人
- 動画編集や写真整理をスムーズに行いたいクリエイター
- 複数ディスプレイで作業したいビジネスユーザー
一方で、重い3DゲームやCAD作業をメインにするなら、専用GPU搭載モデルのほうが満足度は高いでしょう。
まとめ：i CLASSミニPCの性能を徹底検証してわかったこと
ここまで検証してみると、i CLASSミニPCが「コンパクトなのに快適に動作する」理由は明確です。
高性能なCPU、静音性に優れた冷却設計、十分な拡張性、そして実用的なグラフィック性能。
これらの要素がバランスよくまとまり、日常使いからビジネスまで幅広いシーンで頼れる存在になっています。
「デスクトップは場所を取る」「小型PCは非力」──そんな固定観念を覆す1台。
i CLASSミニPCは、**“省スペース×快適性能”**という理想を実現した、新しいスタンダードといえるでしょう。
