外出先でノートパソコンのバッテリー残量が心もとなくなったとき、みなさんはどうしていますか。カフェのコンセント席を探してうろうろしたり、新幹線の車内で焦ったり。そんな経験、一度はあるんじゃないでしょうか。
実は最近のモバイルバッテリー、スマホだけじゃなくてノートパソコンも充電できるって知っていましたか。鍵になるのが「DC出力」という機能です。今回は、このDC出力対応モバイルバッテリーの魅力と選び方、そして失敗しないためのポイントをたっぷりお話ししていきます。
そもそもDC出力って何がすごいの?
モバイルバッテリーを買うとき、つい容量ばかり見てしまいがちですよね。でも実は「出力」にもしっかり注目しないと、せっかく買ったのに思ったように使えなかったなんてことになりかねません。
DC出力というのは直流電流をそのまま機器に送る仕組みのこと。ちょっと専門的に聞こえるかもしれませんが、要は「USBじゃない大きな電力を必要とする機器にも対応できますよ」という機能なんです。
特に注目したいのが、ノートパソコンへの充電。従来のモバイルバッテリーだとUSB出力が主流で、スマホやタブレットくらいしか充電できませんでした。でもDC出力に対応した高出力モデルなら、普段持ち歩いているノートパソコンもカバンの中から復活させられるんです。
USB PDとの関係をざっくり解説
ここで覚えておきたいのが「USB PD」という規格。Power Deliveryの略で、USB Type-C端子を使いながら大きな電力を送れる仕組みのことです。
たとえばMacBook AirやSurface Proといったノートパソコンは、このUSB PDに対応しています。つまりDC出力の中でも、このUSB PD対応モデルを選べば、ノートパソコンからスマホ、タブレットまで幅広くカバーできるわけです。
具体的な目安としては、ノートパソコンを充電したいなら45W以上の出力は欲しいところ。できれば65Wあれば安心です。出力が足りないと、充電マークはついても全然たまっていかないという悲しい事態になりかねません。
失敗しないための選び方3つのポイント
モバイルバッテリー選びで後悔しないために、最低限チェックしておきたいポイントを3つに絞ってお伝えします。
ポイント1:容量は20000mAh以上が基準
ノートパソコンを充電するとなると、やっぱり容量はシビアに見ておく必要があります。
スマホなら10000mAhでも十分なケースが多いですが、ノートパソコンだと一回のフル充電でかなりの電力を消費します。たとえば20000mAhのモデルでも、ノートパソコンを満充電にするのは一回分か、うまくいって一回半くらい。容量が小さいと「ちょっとだけ充電できたけどすぐ切れた」なんてことになりかねません。
外出先での安心材料として、20000mAh以上を一つの基準にしてみてください。
ポイント2:出力は45W以上、できれば65Wを
容量と同じくらい大事なのが出力です。これ、本当に多くの人が見落としがちなポイントなんですよね。
ノートパソコンによって必要な電力はまちまちですが、軽量ノートパソコンなら45W、少しパワフルなモデルなら65W、クリエイター向けの高性能モデルだと100Wを要求するものもあります。
自分のノートパソコンがどれくらいの電力を必要としているか、純正のACアダプターに書いてある出力を見て確認しておきましょう。それより低い出力のモバイルバッテリーを買ってしまうと、充電速度が極端に遅くなったり、最悪まったく充電できなかったりします。
ポイント3:安全認証は絶対に外さない
大容量・高出力のモバイルバッテリーは、それだけ熱を持ちやすくリスクも伴います。だからこそ、安全性に関する認証はしっかりチェックしておきたいところです。
日本国内で販売されているモバイルバッテリーには「PSEマーク」の表示が法律で義務付けられています。これは電気用品安全法に基づくもので、最低限の安全基準をクリアしている証拠です。
さらに海外の認証規格である「UL認証」を取得しているモデルなら、過充電防止や過放電防止、温度管理など、より厳しい安全テストをパスしていることになります。値段だけで選ばず、こうした安全面にも目を配っておくと安心です。
ノートパソコン充電に対応したおすすめモバイルバッテリー
ここからは具体的な製品を見ていきましょう。用途や予算に合わせて選べるよう、タイプ別にご紹介します。
コンパクトで持ち運び重視ならこれ
ノートパソコンも充電できるけど、できるだけ軽くて小さいものがいい。そんな方におすすめなのが、20000mAhクラスで65W前後の出力を備えたモデルです。
たとえばAnkerから出ているAnker Power Bankシリーズの高出力モデル。87W出力に対応したものなら、MacBook Proも余裕で充電できます。20000mAhの容量で重量も350グラム程度と、毎日カバンに入れて持ち歩いても苦にならないサイズ感です。
エレコムのエレコム モバイルバッテリー 20000mAhも見逃せません。50W出力で20000mAh、PSE認証もしっかり取得済み。価格も手頃で、初めての高出力モバイルバッテリーとしてもおすすめしやすいモデルです。
大容量で防災にも使えるモデル
停電時やアウトドアでも活躍してくれる、より大容量のモデルもチェックしておきましょう。
たとえば30000mAhクラスになると、ノートパソコンを二回近くフル充電できる計算です。さらに複数の出力ポートを備えていれば、スマホとノートパソコンを同時に充電することも可能。災害時の備えとして一つ持っておくと心強い存在になります。
ただし容量が大きくなるほど本体サイズと重量も増えるので、普段持ち歩くのか、それとも非常用として自宅や車に置いておくのか、使い方に合わせて選ぶといいでしょう。
車中泊やキャンプで活躍するDC出力の応用ワザ
実はモバイルバッテリーのDC出力、ノートパソコン以外にも使えるシーンがあります。
車載用のポータブル冷蔵庫やLEDランタン、小型の空気清浄機など、12VのDC入力に対応した機器って意外と多いんですよね。こういった機器と、モバイルバッテリーのDC出力をケーブルでつなげば、車のエンジンをかけなくてもしばらく動かせます。
キャンプや車中泊で「ちょっと冷蔵庫を冷やしておきたい」とか「夜だけランタンをつけたい」といったときに、大容量のDC出力対応モバイルバッテリーが大活躍してくれます。
ポータブル電源とどう使い分ける?
「そこまでできるならポータブル電源のほうがいいんじゃない?」と思う方もいるかもしれません。確かにその通りで、両者の境界線は最近かなり曖昧になってきています。
簡単に整理すると、こんな違いがあります。
- モバイルバッテリー:カバンに入れて毎日持ち運べるサイズと重さ。容量は10000〜30000mAh程度。DC出力とUSB出力が中心。
- ポータブル電源:重さ数キロ〜十数キロと据え置き前提。容量は100000mAh以上で、ACコンセント出力も備えている。
つまり「毎日持ち歩いてノートパソコンを充電したい」ならモバイルバッテリー、「停電時に家電を動かしたい」ならポータブル電源という住み分けです。
ただ最近は、モバイルバッテリーでありながらAC出力も備えたハイブリッドなモデルも登場しています。たとえばJackery ポータブル電源のようなメーカーからも小型軽量モデルが出ていて、選択肢はどんどん広がっています。
DC出力対応モバイルバッテリーに関するよくある疑問
ここで、購入前に多くの方が気になるポイントをQ&A形式でまとめておきます。
Q. 自分のノートパソコンが対応しているか知る方法は?
まずはノートパソコンの取扱説明書かメーカー公式サイトで「USB PD対応」の記載があるか確認しましょう。最近のノートパソコン、特にMacBook ProやDell XPS、HP Spectreあたりはほぼ対応しています。
もう一つの確認方法は、純正ACアダプターの出力表示を見ること。「20V」や「15V」といった表記があれば、USB PDで充電できる可能性が高いです。
Q. 飛行機に持ち込めますか?
モバイルバッテリーの機内持ち込みは、容量によってルールが変わります。
100Wh(約27000mAh)以下であれば、基本的に問題なく機内持ち込み可能です。100Whを超え160Wh以下の場合は航空会社の事前承認が必要で、160Whを超えるものは持ち込み自体が禁止されています。
容量表示がmAhだけの場合は、電圧3.7Vで計算するとだいたいのWhがわかります。たとえば20000mAhなら74Whなので、問題なく機内に持ち込めます。
Q. 充電しながら使っても大丈夫?
これ、結構気になるポイントですよね。
モバイルバッテリーでノートパソコンを充電しながら作業すること自体は問題ありません。ただ充電しながら使うと、充電完了までの時間が長くなるうえ、バッテリー本体も発熱しやすくなります。可能であれば使わないときに充電するのがベストですが、どうしても必要な場面では仕方ないという感じでしょうか。
まとめ:モバイルバッテリーのDC出力で働き方をもっと自由に
モバイルバッテリーのDC出力は、ただの「スマホの予備電源」というイメージを大きく塗り替えてくれます。ノートパソコンを持ち歩くすべての人にとって、もはや必須級のアイテムと言っても過言ではありません。
選び方のポイントを改めておさらいすると、
- 容量は20000mAh以上を目安に
- 出力は45W以上、できれば65Wあると安心
- PSEマークなどの安全認証を必ず確認する
この3つを押さえておけば、大きな失敗は避けられるはずです。
仕事の場所を選ばない自由な働き方、外出先での突然のバッテリー切れというストレスからの解放。たかがモバイルバッテリー、されどモバイルバッテリー。DC出力対応モデルで、あなたのモバイルライフはきっともっと快適になりますよ。
